

大学生活のスタートにあたり、最も重要な要素のひとつが履修登録です。特に慶應義塾大学文学部では、必修科目の内容や単位の取り方、履修計画の立て方が学部ごとに大きく異なります。この記事では、実際に文学部に所属する慶應塾生新聞会の記者の体験談をもとに、必修科目の特徴や授業の難易度、履修登録のポイントについて詳しく解説します。新入生にとって有益な情報をお届けするので、ぜひ参考にしてください。
・⽂学部ではどの様な勉強をしているのか
文学部での勉強は主に必修語学科目と一般教養科目の二本立てで行われています。慶應文学部の大きな特徴のひとつとして、1年生の必修単位が英語と第二外国語の語学のみという点が挙げられますが、これにより1年生はそのほかの一般教養の内容を自由に決めることができます。ただ同じ語学を2コマ落としてしまうとその時点で留年が決まってしまうので、その点だけは気を付けなければなりません。
・⽂学部では、⾔語のみ必修科⽬だが、⾔語科⽬の難易度はどのくらいなのか?
第二外国語は初学者向けに授業が設計されているため、単位取得の難易度はそこまで高くありません。ただ、フランス語など人気言語は学年統一テストであり、ドイツ語などは授業ごとのテストなので、そこで微妙な難易度の差は生まれてしまいます。しかし概して第二外国語の単位取得は難しくないといえます。 英語に関しては授業によると言わざるを得ません。シラバスや前評判などを調べて自らの興味関心に沿ったものを選ぶとよいでしょう。
・⼀般教養ではどのような授業が取れるのか?
一般教養科目は文理問わずさまざまな内容のものが用意されています。また難易度もさまざまで、初学者向けのものやかなり専門性の高いものまで本当にたくさんの選択肢があります。一般教養は「人文科学」「社会科学」「自然科学」「その他」の4つに分類されていますが、そのうち「人文科学」「社会科学」「自然科学」をそれぞれ8単位ずつ取得しなければならないため、そのことに気を付けつつ自分の好きな授業を履修してみてください。
・履修登録の失敗談または気をつけた⽅がいい事
なるべく1年生の間に一般教養は取り終えた方が良いです。文学部は一般教養科目を卒業までに38単位取らなければなりませんが、2年から通う三田キャンパスで開講されている一般教養は日吉のものと比べるとバラエティに乏しいので、日吉に通っている間に取りきることをおすすめします。私は一年生の間に「自然科学」の授業をあまり取らなかったため後悔しています。
・おすすめの授業
木曜4限に開講されている上野大樹先生の「近代思想史Ⅰ」がおすすめです。この授業は主に18世紀に興隆した近代コスモポリタニズムを扱っていますが、とにかく解説がおもしろいです。また、課題も英語論文を批判するというものや、上野先生ご自身が書かれた書評を批評するといったものまで、一年生ではなかなか体験できないようなハイレベルな授業でした。ここでは詳細を書くことは文字数的に厳しいですが、とにかくおすすめです。
(安藤叡)