
大学生活のスタートにおいて重要なポイントの一つが履修登録です。特に慶應義塾大学法学部政治学科では、政治学に関する深い学びを進めるための必修科目や、自由選択科目のバランスをうまく取ることが求められます。この記事では、法学部政治学科に所属する慶應塾生新聞会の記者の体験をもとに、必修科目の内容や授業の難易度、履修登録の際に気をつけるべきポイントについて詳しく解説します。新入生にとって有益な情報をお届けするので、ぜひ参考にしてください。
・法学部政治学科ではどのような勉強をしているのか
法学部政治学科では、政治に関する学問を中心に、様々な分野の学問を勉強しています。政治に関する学問も、政治思想や政治理論、国際政治、日本政治などと多岐に渡ります。政治以外の学問では、法律はもちろん、社会学や経済学も勉強します。一般教養科目でも、人文科学分野と自然科学分野両方の履修が求められ、広い視野を得ることができます。
・法学部は成績評価がテスト⼀発と⾔われているが、政治学科ではどうなのか?実際にテスト⼀発が多いのか?
テスト一発が多いです。教授によってはリアクションペーパーも成績評価に入ることがありますが、それでもテストの割合が高いことが大半で。
・法学部政治学科での経済科⽬(経済原論)法律科⽬(法学・憲法)の難易度について
経済科目に関しては、そこまで高難易度ではありません。基本的な事項を扱う形です。授業を聞き、教科書等を適宜参照すれば難なく理解できると思います。法律科目に関しては、かなり難易度が高くなっています。授業に毎回出席し、集中して聞くことはもちろん、復習と自分の理解への落とし込みが必要になります。そのテスト形式でも見られるように、論述できるような論理的な思考・理解も必要になります。気を抜かずに取り組むことをおすすめします。
・1年時の履修の⾃由度
法学部政治学科の一年は必修科目が多く、自由選択科目を取ることができる単位は限られます。また、自由選択科目も卒業要件の観点から完全に自由であるとは言えないので、かなり自由度は低いと思われます。
・履修登録の失敗談または気をつけた⽅がいい事
自分の興味優先で授業を取ってしまった結果、一年で取る人文科学の授業が多くなってしまいました。三年で三田キャンパスに移動する関係で、二年までに人文科学と自然科学の卒業要件分の単位を取ることが望ましいのですが、一年でほとんど自然科学の授業を取らなかったことで二年の履修の自由度が下がってしまいました。自然科学の授業には抽選になるものも多く、取れない、という状況にもなりえるので、リスクのある取り方をしてしまったなと後悔しています。
・おすすめの授業
土曜日1限の細野さんの美術がおすすめです。ルネサンス期を中心に、絵画などの芸術について学べます。どのような絵画があるのか勉強するというよりは、絵画をどう見るか、が学べる授業となっていて、そこに魅力があります。登場する神話の神々の意味や、植物や小道具などの意味、構図の効果などを学べ、絵画が書かれた背景とともに知ることで絵の見方が変わります。同時に「絵」というものの見方も変わり、日々の視野が広がります。授業の合間には、細野さんのイタリア留学時代の小話も聞けて面白いです。成績評価は期末レポートで、テストはありません。期末レポートも授業内容を踏まえれば難なくかけるもので、気軽に授業に参加できます。土曜日の1限というかなりハードな時間帯ではありますが、逆に抽選で逃すことはなく、安心して履修できます。
(仲佳清)