
大学生活のスタートにおいて、履修登録は最も重要なプロセスの一つです。特に慶應義塾大学経済学部では、A方式とB方式で必修科目や履修の進め方が異なり、計画的な履修登録が求められます。この記事では、実際に経済学部に所属する慶應塾生新聞会の記者の体験談をもとに、特徴や必修科目の内容、授業の難易度、履修登録時の注意点について詳しく解説します。経済学部の新入生にとって有益な情報をお届けするので、ぜひ参考にしてください。
・経済学部ではどのような勉強をしているのか(特に必修科⽬の説明を中⼼に)
まず、学部名にもなっている「経済」についてですが、「マクロ経済学初級」という授業では、経済学の基礎を学びます。また、方式にかかわらず、全員が統計学を履修します。さらに、必修科目では、A方式の学生は数学を、B方式の学生は歴史を学びます。 言語の授業については、私はスペイン語を履修していました。授業は週に3回あり、そのうち2回が文法の授業、残り1回がネイティブによる会話の授業でした。どちらの授業でも、スペイン語だけでなく、スペイン語圏の文化や社会についても多く学ぶことができました。
・経済学部は留年率が⾼いと⾔われているが実際はどうなのか?必修科⽬の難易度も⾼いのか?
A方式とB方式では必修の授業が異なるため、一概に授業の難易度を決めることは難しいですが、大学の授業は範囲が広く、扱う内容もこれまでより難しくなっています。特に経済学部では、経済に関する知識を、数学的な要素や歴史的な観点など、多様な視点から学ぶため、授業の難易度は高めです。 しかし、私が昨年1年間を通して感じたのは、しっかり授業に出席していれば、単位取得についてそこまで心配する必要はないということです。また、授業で困ったことがあれば、クラスの友達を頼りましょう。経済学部の学生はみんな根が真面目なので、一緒に授業を受けたり、テスト前に勉強会を開いたりする人が多いです。 ちなみに1年生から2年生に進級する条件はそこまで厳しくありませんが、2年生から3年生に進級する際は細かい条件が沢山あるので、気をつけてください。
・履修登録の失敗談または気をつけた⽅がいい事(あれば)
まずは、自分の興味のある学問を中心に履修する授業を決めるのが良いと思います。私も興味のある授業を中心に履修していたので、授業を受けるのがあまり苦ではありませんでした。 また、何を履修すれば良いか迷ったときは、必修の授業をベースに時間割を組んでみるのがおすすめです。 余談ですが、B方式で入学した新入生の中には、数学が不安だと感じる人もいるかもしれません。そんな方には、「数学概論」という授業をぜひ履修してみてください。数学の基礎の基礎から学べるので、受験で数学を使わなかった人でも安心して取り組めます。
・おすすめの授業
私がおすすめする授業は、杉本俊介さんの倫理学です。扱う内容は安楽死や動物に関する問題、死刑制度など、かなり重たいテーマですが、授業内でのディスカッションや他の学生の意見を聞くことで、新しい視点を得ることができます。私が履修していたのは水曜日の1限だったので、朝早くて大変でしたが、自分では思いつかなかったような斬新な考えを知ることができ、眠気覚ましになること間違いなしです。また、教授はどのような質問にも丁寧に答えてくれるので、これから履修する方はぜひ授業内で質問してみてください。
・経済学部では数学や統計などを⽤いる授業は実際どのくらいあるのか?また、授業の難易度はどのくらいなのか?(経済B)
数学を用いる科目は、経済Aの1年生の必修科目では ・線形代数入門 ・微分積分 ・統計学I、II で、だいたい高校数学の数学II Bまでの範囲が理解できていたら大丈夫で、高校数学の数学ⅢCと少しの応用に相当する内容をこれらの科目で勉強する。単位の取りやすさは担当教員によるが、基本的には毎回出席して真面目に授業を受けていれば理解できるはず。
(濱陽貴、野本一熙)