早慶戦を来月2、3日に控え、新チームの頼もしい柱となる3選手にお話を伺った。現役選手最多のリーグ戦通算17勝を誇る竹内大助投手(環4)、通算防御率1・86の福谷浩司投手(理4)の左右のエース、そして、彼らの球を受ける阿加多直樹捕手(法4)だ。

早慶戦だからといって世間のイメージほどの強い意識はないという。「(リーグ戦)5つ戦ううちの最後の一つというイメージ。あまり意識しすぎないようにしている」という竹内投手の発言に阿加多捕手もうなずく。

また、福谷投手は「早慶戦は常に(リーグ戦)最後にあるので、優勝が懸かっている時は大事な試合になるし、調子の悪いシーズンでも最後くらいはという思いで臨むことが多い」と話す。

しかし、通常のリーグ戦より格段に多くの観客が訪れる早慶戦。注目も集まり、多くの応援を受けてプレーすることについては、「お客さんは多ければ多いほどモチベーションにはなる」(竹内投手)という。「塾高時代から慶應のユニフォームで戦っているけれど、いっぱい塾生に見に来てほしいなという思いはある」と阿加多捕手。福谷投手は「早稲田より慶應の応援が多いと今日はいけるなっていう思いになりますね」と笑う。

早大のチームのイメージは「野球で入ってきたエリート集団」と3人が口をそろえる。「そういうところに勝てたら面白いなという気持ちがある」と竹内投手。

今年のチームの特徴は「波に乗ったら止まらないところ」(福谷投手)だという。また、チームの目標では阿加多捕手の「僕たちが入学してからまだ日本一になっていないので、日本一になりたい」という言葉に両投手もうなずいた。

左右のエースの球を受ける阿加多捕手は2人の違いを次のように話す。「大助(竹内投手)は表にはあまり出さないけど闘志を秘めいている感じ。福谷も負けず嫌いではあるんだけどそれを前面に出してくる。二人ともグラウンドに立つと本当に頼れる存在」 早慶戦に向けて竹内投手は「勝つのはもちろんのこと、見に来てくれたお客さんが見応えを感じてくれる試合にしたい」と気合十分。阿加多捕手は「応援が力になるし、一人でも多くの人に来てもらって、勝って優勝を決めてみんなで喜びたい」と応援の重みを強調した。「早慶戦を話のネタに塾生がお酒を楽しんだりするそうなので、いいネタを提供できるように頑張ります」と福谷投手。 下級生の時から何度も早慶戦を戦い抜いてきた3人。宿敵早大を倒すためには彼らの経験が必要不可欠である。3人が思う存分実力を発揮し慶大を勝利に導いてくれることに期待したい。      (柚木秀也)