第84回関東大学バスケットボールリーグ戦が9月6日開幕した。1部復帰を狙う慶大は、第3週の白鴎大戦まで戦い、6連勝と好スタートを切った。1部に復帰するためには2部で2位以内に入り、10月27日からに行われる1部下位チームとの入れ替え戦(3試合制)で勝ち越すことが条件となる。
 
 
国士舘第一戦
前半苦しむも延長戦を制す
【慶大122―119国士舘大】
 リーグ戦初戦は、慶大にとって波乱の幕開けとなった。慶大は序盤、外からのシュートで得点を重ねる国士館大にリードを許し、前半を11点ビハインドで折り返す。
 後半に入ると慶大はペースをつかみ、一時は逆転に成功するも、4Qで国士舘大が再び巻き返す。残り10秒2点差で国士舘大の勝利かと思われたが、鈴木(法4)がパスカットから冷静にシュートに持ち込み、延長戦にもつれ込んだ。
 延長戦は接戦となるも、慶大は3Pなどで突き放し、122―119で勝利を収めた。
 鈴木が「試合内容は最低」と話すように、課題の残る一戦となった。
 
 
国士舘第二戦
DFに課題 失点重なる
【慶大108―90国士舘大】
 前日に引き続き国士舘大に勝利。戦績を2勝としたものの、この日も不安の残る試合となった。
 前半、慶大は堅い守りで失点を抑え、優位に試合を進める。しかし、3Qで鈴木がテクニカルファウルを取られると、そこから試合の流れが変わり、連続3Pを浴びるなどして一時国士舘大に逆転を許す。それでも慶大は岩下(総2)を主軸としたセットプレーから得点を奪い、最後は18点差をつけ逃げ切った。
 「相手のドライブに対して弱い。失点をさらに少なくしたい」と佐々木ヘッドコーチ(HC)。ディフェンスを強化し、いかに失点を減らすかが今後の課題だろう。
 
 
順大第一戦
攻守ともに順大を圧倒
【慶大113―76順大】
 この日の慶大は攻守ともに優れ、順大に格の違いを見せ付けた。
 試合は序盤から慶大ペースで進む。小林(総3)の3Pや、田上(環3)のミドルシュートが光り、1Qで早くも20点差をつけ、順大を突き放した。
 後半に入ると、控え選手も続々と登場し、多彩なゲーム展開で相手を翻弄する。終盤になって順大のシュートが決まる場面が出てきたものの、遅きに失し、慶大が37点差で勝利した。
 佐々木HCが「色々な事態を考えて、選手層の強化を図った」と語るように、今後を見据えた試合だったと言える。
 
 
順大第二戦
一進一退の攻防 最後は逃げ切る
【慶大109―80順大】
 失点を減らし、ダブルスコアで勝つことを目標としていたこの日の慶大。しかし、前半戦は順大に試合の主導権を握られる。
 6点ビハインドで迎えた後半、慶大は小林や二ノ宮(環2)の外からのシュートが冴え、逆転に成功する。ここで順大は、再び試合の流れを引き戻そうとゾーンプレスを仕掛けるも、それがかえって災いとなり、慶大の速攻に崩される。
 その後は危な気ない試合運びで点差を広げ、順大から2勝目を奪った。
 前半の不調について二ノ宮は「相手に合わせすぎた。ファールトラブルにも気をつけたい」と語った。
 
 
白鴎大第一戦
先行逃げ切り 白鴎大を一蹴
【慶大98―70白鴎大】
 「先行逃げ切り」が本来の持ち味の慶大が、ようやくらしさを発揮した。
 慶大は二ノ宮のシュートで先制すると、インサイドでC岩下がバスケットカウントを連発。鈴木らフォワード陣は積極的にドライブを仕掛け、次々と得点を重ねる。1Qで33―10とし、早々に試合を決めた。
 一方、対戦相手の白鴎大はターンオーバーを連発してオフェンスが組み立てられない。リーグ戦ではエースのF藤江がケガで満足にプレー出来ず、この日は外国人センターのピーターも開始5分で3ファールと全く良いところ無し。佐々木HCは「相手(がやっているの)はバスケットじゃない」と呆れ顔だった。
 
 
白鴎大第二戦
リバウンドで苦戦 土壇場で勝ち越す
【慶大93―91白鴎大】
 前日は序盤で勝負を決めた慶大だったが、この日は一転して大苦戦。「ティップしたリバウンドのレシーバーがおらず」(佐々木HC)、ボールを外に出され次々と3Pを決められる展開となった。
 同点で迎えた残り4秒、慶大はC岩下がゴール下を決めて2点リードとする。白鴎大はタイムアウト後、F店橋の3Pに託す。逆転のブザービーターかというシュートは僅かに右に逸れ、どうにか慶大が逃げ切った。
 G二ノ宮「リバウンドが取れず、オフェンスが全く機能していなかった。コントロール出来ず悔しい」