昨季の慶大体育会ソッカー部は、関東大学サッカーリーグ1部、全日本大学サッカー選手権で共に3位、早慶定期戦3連覇という華々しい結果を残した。また、引退した4年生からは5選手がプロの道へ進むなど個人の活躍も光るシーズンとなった。そのため、来季は塾内外からの期待が高まることが予想される。その分だけ、残された選手へのプレッシャーも大きくなるだろう。そうした中でチームをまとめる主将になった藤田息吹選手(政3)にお話を伺った。
「この部では、監督ではなく、新4年生になる部員の話し合いで主将を決める。理想の主将像などを話す中で、皆が自分を支持してくれた」と主将決定までの経緯を語ってくれた藤田選手。主将になり、「皆の見本となるような行動を心がけるようになった」と、気持ちの面での変化も大きい。不安やプレッシャーはあるものの、「慶大の強みは全部員がチームに貢献しようとする姿勢が強いこと」であり、前主将の笠松亮太選手(総4)にも、「困ったらみんなで頑張れば大丈夫だよ」と声をかけられたという。
また、サッカーの面でも、さまざまな変化が必要となりそうだ。昨季は、慶大イレブンの大半が4年生であったため、来季のメンバーの経験不足は否めない。「昨季は監督が言っていたように、どんな相手に対しても自分たちのパスサッカーを貫くことができた。でも、新チームではそういうわけにはいかない」と不安を見せるも、「分析班と協力して相手の分析をし、相手に合わせた戦い方も考えていく」と、経験不足をチーム一丸となって乗り切る覚悟だ。
さらに、昨季は先制点を取られた後でも同点に追いつき、最終的に逆転するという場面が多く見られた。新チームの底力は未知数だが「今年は例年以上に、良い意味で元気で明るい選手が多く、とても良い雰囲気の中で練習ができている」ことから、流れに乗ると止まらないチームとなることを期待したい。
最後に藤田選手は「昨季はインカレで3位という結果を残すことができた。来季はさらに良い成績を収めたいので、早慶戦だけでなく、リーグ戦にも足を運んで頂けるように頑張りたい」と抱負を語った。
大きなプレッシャーがかかる中でも、慶大ソッカー部は、組織とサッカーの両面で日本一のチームを目指す。
(樫村拓真)