教室に展示されていた「天の川」
教室に展示されていた「天の川」
 院校舎353D教室の扉を開けると、様々な星空の写真が展示してある。普段、単に夜空を見上げるだけでは見られないような美しい写真の一枚一枚は、来場者を魅了し、神秘的な気持ちにさせてくれる。
 天文研究会は月に1回の観測会や年に2-3回の合宿を通して、栃木県の高原や富士山、野辺山観測所などの郊外に足を運び、都心にある学校では見られないような星空を観察しにいく。幻想的な夜空の写真を仲間たちと共有することから生まれる楽しさもこの部活の魅力の一つである。ときには望遠鏡も使い銀河や惑星の観察も行っている。
 教室に展示してある写真には、天の川や岸から見た地平線、流星群などが写されていて、どれも美しい芸術作品のようである。「三田祭の発表会に向け、部員は最高の写真が撮れるように活動している」と副代表の津崎俊さん(理3)は語る。
 夜の天体観測には、高地における寒さとの戦いや最高のシャッターチャンスまでの数時間の待ち時間に耐えなければいけない忍耐力が必要だという。
 最近では、デジタルカメラの普及により、撮った写真はその場で確認することができるようになったが、現像するまで、写真を確認することができないフィルムカメラで撮ることは、ドキドキ感や不安感があり、特有の魅力も伴うという。
(和田久典)



『星空写真館@院校舎353D教室』