慶應義塾大学ビジネス・スクール(以下KBS)は6月28日、米・仏・独・中のトップビジネススクールと提携し、「ビジネスと社会に関する評議会」を設立したと発表した。

本評議会は、今日の急速にグローバル化するビジネス環境を受けて、エネルギー・環境といったさまざまな国際的社会問題に、国や文化の違いを越えてクロスボーダーで対処する必要性から設立されたもの。ビジネスと社会に関するあらゆる問題を、世界のトップビジネススクールが共同で研究し、産業界の将来展望や政策も含めて社会へ提言していくことが目的である。交換留学ではなく、共同研究を軸に据えた国際提携として、世界初の試みである。

来年11月には「企業統治とリーダーシップ」をテーマに、パリで第1回の合同カンファレンスが開催される予定。KBS委員長の河野宏和教授は「カンファレンスは国際学会のような学者同士の研究発表や意見交換ではなく、産業界や社会に貢献するよう実務的で質の高いアウトプットを出す場としたい。研究活動を経済社会へ発信することは、トップビジネススクールとして果たすべき社会的使命である」と語った。