慶大スポーツ医学研究センターと体育研究所・大学院健康マネジメント研究科主催による2010年度公開講座「スポーツと健康」が先月5日に日吉キャンパス協生館2F藤原洋記念ホールにて開催された。
本イベントのテーマは「転ばぬ先の知恵~転んで寝たきりにならないために~」。基調講演と選択性のワークショップを通じて、転倒予防のための理論と実践を紹介した。
前半の基調講演では慶大スポーツ医学研究センター准教授の石田浩之氏が講演。「転んでおきる困った事と転ばないように今からできる事」と題し、転倒のメカニズムをわかりやすく講義した。
転倒を引き起こす要因のひとつが下肢筋力の低下。よって転倒予防には下肢の筋トレやバランス訓練が効果的であるという。石田氏は家でもできる簡単なトレーニングを紹介し、日常的に持続して行うよう参加者に呼びかけた。
後半には選択式のワークショップが行われた。参加者は気功や水中運動、ウォーキング、椅子運動、骨密度測定の中から1つを選び、体験しながらより実践的な転倒予防の取り組みについて学んだ。
ワークショップのひとつ、健康歩き方講座では陸上競技場で「正しい歩き方」をレクチャー。背筋を伸ばして顔を上げ、腕は体の横でしっかりと振る。ラダーという縄梯子状の器具を使った歩行トレーニング、膝を高く上げて腸腰筋を鍛える運動なども行った。
今回の公開講座のもうひとつのコンセプトは、協生館にある各種施設の存在を近隣住民に広く認知してもらうことだという。テナントのうち、セントラルスポーツと日吉メディカルクリニックが本講座に協賛。協生館の様々な施設の特徴が生かされたプログラム内容となった。