軟式野球同好会「慶應フィリーズ」は5年連続塾内トーナメント優勝、10年連続塾内リーグ優勝など、輝かしい実績を残す関東有数の強豪だ。慶大の多くの野球サークルを牽引し続けるフィリーズの活動に迫った。
活動場所は東急多摩川線下丸子駅から少し離れた多摩川ガス橋緑地野球場。多摩川に隣接する長閑な場所だ。
「フィリーズには、體育會ではなくサークルであっても野球は本気でやる、という伝統があります」と話すのは学生監督の福原高史さん(政3)。
関東圏では強豪として知られるフィリーズ。そんな彼らは今年で35周年を迎える。「新たな伝統を築くため、今年度は関東制覇を目指し、チーム一丸となっていきたいと思います」と福原さんは語った。
昨年度慶大代表として出場した関東大会では惜しくも敗れ、ベスト8に留まったものの、最少失点に抑えた。今年度は持ち前の「守る野球」に加え、新たに「攻める野球」という姿勢を心掛けるという。
毎年結果を残し続ける背景については「塾内の他のサークルに比べ突飛なことはしていない。ただ、負けられないという思いで日々練習している」と慶大代表としての強い自負を見せた。
フィリーズには初心者から甲子園出場者まで幅広く野球好きが集まり、練習やイベントを通して強い「一体感」を育んでいる。選手は29人、マネージャーが16人の計45人で活動。関東の頂点を目指し、毎週火、木、土曜日に練習している。現在、平日は授業があるため、活動は強制参加ではないという。
福原さんは「留学する者や、司法試験を目指す者もおり、體育會では難しい勉強と野球の両立が可能です」と話した。
バイトなどで時間が拘束されがちな大学生でも、本気で野球に取り組めるのもフィリーズの良さだ。
「新入生には是非練習に来ていただき、フィリーズを肌で感じてほしいです」と話す彼の口調からは、自信と熱意が感じられた。
受験が終わり何かに打ち込みたいあなた、白球を追いかけてみるのはいかがだろうか。
(齊藤貴仁)