慶大は2012年度一般入学試験から法学部A方式、薬学部A方式で採用されていた大学入試センター試験利用入試を廃止する。
慶大は大学入試センター試験が始まった1990年度入試からセンター試験利用入試を導入している。慶大入学センターは社会から求められる大学の役割の変化に対応するため、今回の決断に踏み切ったとしている。
法学部に関しては先月27日に行われた記者会見で新しい入試方式の導入が発表された。現在行われているFIT入試をFIT(A方式)、新型入試をFIT(B方式)として、AO入試を発展拡大するというものだ。法律、政治の各学科で、両方式あわせて最大80名ずつ募集する。FIT(A方式)とFIT(B方式)の試験日程は連続しており、同じ学科ならば併願は可能。
従来型FIT入試(A方式)は試験内容に大きな変更はない。新型FIT入試(B方式)には高校での評定平均値による出願条件と地域ブロック枠というものが設けられる。地域ブロック枠とは全国を6つのブロックに分け、それぞれから最大10名、地域ブロックを外した全体の得点上位者最大10名が合格になるというもの。これは近年、センター試験利用入試によって合格する学生が首都圏に集中してきており、全国から優秀な学生を発掘すべきだと判断したためだ。また、総合考査として小論文が課される見込み。慶大は従来の知識偏重型入試ではなく、個性的で、慶大に愛着を持つ優秀な学生を募集できる入試を追求するとしている。
なお、薬学部については現段階では未定であり、法学部についても最終的には6月中旬の募集要項にて決定される。