学生総合センター就職・進路支援担当によると、平成19年度大学卒業者・大学院修了者(医学部・医学研究科・経営管理研究科・各博士課程を除く)の就職者の割合は70%で、前年の67%を上回った。また、大学院、および大学進学者は19%と、昨年と同様の結果となった。
学部卒業生の就職先企業を見ると上位20社のうち11社が金融系企業となっている。金融系企業の根強い人気の高さがうかがえる。
今年度の就職状況について、就職・進路支援担当の多田氏は「景気が回復してきていることもあり、大手を中心に採用枠が広がってきている。昨年度は引き続いて女子の就職状況の向上が目立った」と述べた。また、学生の希望する企業の傾向としては、「知名度の高い企業の人気が依然として高い」とし、これから就職活動を行う学生に対しては「大企業だけでなく、様々な企業を見て自分に合ったところを探して欲しい。視野を広げて自分に合った企業を探し、人生を豊かにできるような就職をして欲しい。中堅企業でも、よい会社はたくさんあるはず」と語った。
塾生に対する企業からの評価は高い。塾生は企業から「慶應の学生は非常に優秀。学力が高いだけではなく、自分の頭で考えたことをうまく言葉で説明する能力に長けている。他人と話す能力も高い。社会人として、組織の中で働くことに適している」と見られているようだ。
大学側は就職に関して学生の自主性を重んじている。「就職活動は自ら積極的に動かなければ、何も始まらない。自分の行きたい企業に関しては、OB訪問などを通じて自ら情報収集をしなければならない。人と話すという経験の中で、社会人としてのマナーが身につくことにもなる。就職活動を乗り越えられた人間は社会でも通用するということ。就職活動が始まるまでに、サークルやゼミなど自分が打ち込んできたことを自信を持って言えるようにして欲しい」と語った。
本記事は3月31日付で出されたデータに基づいたものであり、最終データは5月中にまとめられる予定である。