関東大学サッカーリーグ戦の全日程を慶大は7位で終えた。後期の慶大の成績は5勝2分4敗。インカレ出場権を失う一方で1部残留が決まり、明確な目標のないまま戦いが続いた。その中で慶大らしいパスサッカーは影を潜め、来季に向け課題の残る結果となった。 (丸山康平)
拓大戦
最下位相手に不完全燃焼
【慶大1―0拓大】
1部残留の決まった慶大と降格が決まった拓大。互いに「モチベーションを上げるのが難しい」(李監督)一戦は、慶大が勝利を収めるも、「内容には改善の余地がある」(三上主将・政4)と不満の残る結果となった。
立ち上がりから慶大はロングボール主体の拓大に押し込まれる時間帯が続く。しかし、DF三上を中心に危なげなく凌ぐ。前半34分には、右サイドをDF田中(環3)とMF河井(政3)が崩し、MF加美副将(環4)のゴールをお膳立てする。得点後、MF日高(総3)が起点となり試合の主導権を握る。
後半は一進一退の攻防が続く。両校共に幾度もビッグチャンスを逃し、ゴールネットが揺れることはなかった。
李監督は「勝ち点3が取れて満足」と語ったが、最下位相手に「自分たちのサッカーがちゃんと出来ず」(日高)不完全燃焼に終わった。
法大戦
甘さが敗因3連勝ならず
【慶大2―4法大】
前節に引き続き降格組との戦いは、前後半ともに「甘さが出た」(三上主将・政4)一戦となった。
試合開始直後の前半5分、ゴール前にこぼれたボールに反応したFW風間(商3)が幸先良く先取点を奪う。これで完全に流れに乗った慶大は、ボールを支配し法大ゴールを脅かし続ける。しかし、ゴール前での精度が「甘く」、追加点が奪えないまま前半を終える。
攻勢に出てきた相手へのプレッシャーが「甘く」、後半に入ると試合の流れは一変する。8分にCKから同点とされると、16分にはDFを崩され逆転を許す。「修正する力がないのが今季の特徴」と李監督の言葉通り、完全に主導権を握られ、その後も失点を重ねた。
「情けない」と試合を振り返った三上主将。「普段と変わらない戦いを」と皆が口を揃えて言うが、降格組相手の連戦ではやはりモチベーションは上がらないのか。
神大戦
河井の活躍で最終戦に勝利
【慶大3―1神大】
今季の最終戦を勝利で締めくくり、慶大は7位でリーグ戦を終えた。
序盤は神大の厳しいプレスに苦しめられる。それを凌ぐと、26分にMF河井のミドルシュートがゴールに突き刺さり慶大が先制する。しかし、前半終了間際にCKから失点し、同点で前半を終える。
後半4分にMF藤田(政2)がゴールを決めリードを奪う。ペースを握った慶大は41分にもMF河井が2ゴール目を決め、勝利を決定づけた。