相手陣内に切り込む1年生児玉

関東大学対抗戦A初出場を果たした1年生WTB児玉やエース三木の活躍で、先月の成蹊大戦に続き開幕3連勝とした慶大。しかし、ライバルの早大などに比べ点差の開きが少ないのは不安材料だ。   (井上史隆・塚本雅章)

◇日体大戦鮮烈デビュー1年生魅せた
【慶大41―12日体大】
この日に対抗戦デビューを飾った1年生が流れを引き寄せた。
ゲームキャプテンを努めた小澤(総4)が「テンポを上げている最中のミスが多かった」と話したように、前半はリードして終えるも、エンジンがかからない慶大。
後半が始まると、立て続けにFWの選手2人が反則を犯し、10分間の退場を命じられる。
しかし、点差が縮まった後半14分に投入されたWTB児玉(環1)が流れを変えた。
「試合に出たら思い切ってやろう」。先輩たちのつないだボールを託されたルーキーは左サイドを駆け抜けた。
その直後にはこちらも1年生の猪狩と宮川がピッチに立つと、児玉のパスから宮川がトライ、さらに児玉は39分にもトライを決めた。
「1年生3人は決断が早いし、フレッシュさを感じる」と林監督。
◇立大戦要所で冴えたラインアウト【慶大31―0立大】
慶大は三木(経4)、児玉の両WTBで計5トライを奪い、31―0で立大に勝利した。
後半8分の慶大のトライは、試合を通して非常に安定していたラインアウトから生まれた。
敵陣10メートル内側でのラインアウトで慶大が正確にキャッチ。古岡(経4)がボールをBKに展開し、CTB仲宗根(総3)からパスをうけたFB小川(環3)が突破。フォローしていたWTB児玉がパスをもらい、立大のタックルを引きずり、トライを決めた。
「練習でラインアウトからのアタックはかなりやってきた」と林監督が言うように、練習の成果が試合でのプレーに活かされる形となった。
しかし、アタックを重ねてからのミスが非常に多く、24日の筑波大戦に向けて不安材料も残った。