この記事では、アンケート調査から得られた、人間科学系(社会学、心理学、教育学、人間科学)・図書館情報学系(図書館・情報学)の専攻に所属している学生の実際の声を紹介する。
―その専攻の志望理由は何だったか
・社会学はその対象領域の広さが魅力だと思っていたので、自分が今後どのような興味を持っても、満足できると思った。(社会学)
・都市社会学を学びたいと思ったから(社会学)
・1番面白そうだったから(社会学)
・大学入学前から文化人類学をやりたかったのと、社学に行くにはGPAが心もとなかったから。(人間科学)
・専門の幅が狭いのが窮屈で嫌だったので、一番多くの分野に触れられる専攻として社学or人科に絞った。 ぶっちゃけできることはその2専攻でほぼ同じなので、シラバスを見て日々の授業がより面白そうだと思った方にした。 良いと思った理由は本当に色々な科目があるので一概には言えないが、社会学のほう方が抽象的な理論やモデルを扱う場面が多く、推測するよりまずは実物で確かめたい私には合わなかったのかもしれない。(人間科学)
・高校から慶應に入ったのですが、心理学専攻に行きたくて文学部を選びました。単純に1番面白そうという興味本位です。(心理学)
・就職希望が出版社だから(図書館・情報学)
―1年生春学期のGPAを教えてください
・3.64(社会学)
・3.3(社会学)
・3.5(社会学)
・3.6(人間科学)
・3.10(人間科学)
・3.4(心理学)
・2.5(図書館・情報学)
―必修の授業の内容はどのようなものか
・社会学の様々な理論を卑近な例を用いながら教えてもらう。内容、課題は何も難しいことはない。出席点もそれなりにある。3つある必修のうちの1つでは、ほぼ毎回グループワークがあった。だいたいそこで友達ができるかと。(社会学)
・社会学の概要及び歴史、社会調査(インタビューなど)の方法(社会学)
・概論なので基礎内容がほとんどです。実社会のあるあるから紐解くのは応用編なので、最初から応用ができると認識していたら退屈と感じるかもしれません。(社会学)
・諸領域は下の方に書いたのでそこ参考にしてください。基本的に週2で、Ⅰが心理学、Ⅱが社会心理学、Ⅲが社会学、Ⅳが文化人類学です。 ほかに落とすと即留年になる人間科学基礎(春)と人間科学研究法基礎(秋)があります。前者は人文科学や社会科学を学ぶものとして必要な基礎概念を教わる講義で、後者は心理学・社会学・文化人類学研究に必要な手法を学ぶものです。2年の冬には統計をやるのですが、本当に難しいので友人がいないと詰みます。人間科学専攻に入ったらまず人間科学専攻の先輩友人を確保しましょう。(人間科学)
・必修は2年次に週3コマ。社会学、社会心理学、文化人類学といった人間科学の各分野をそれぞれのコマで学ぶ。 オムニバス形式で各研究手法を学ぶ「研究法基礎」は、実際に個人でフィールドワークに行くのが大変だったけど思い出になった。毎回の課題を楽しんでやろうという姿勢で挑むと結構楽しい。(人間科学)
・英語の論文を読む練習をするアカデミックリーディングという授業や、Excelを使う統計の授業などです。この2つが必修で、他にも選択必修科目がたくさんあります。(心理学)
・週一で英語の文献を読み、春学期は図書館を駆けずり回り、秋学期は講義中心。(図書館・情報学)
―その専攻で学べることの中で、面白いと感じたことは何か
・「時間の社会学」では時代による時間の捉え方について学びましたが、これはとても面白かった。また、政治、経済といった枠組みに当てはめず(両方に当てはめてもよし)に自由に対象を眺めることができるのは魅力的。(社会学)
・文化に関することをあらゆる側面から学べること。先住民などの今の自分ではあまり触れることがないようなものから、ポップカルチャーや社会問題など身近なものまで幅広く学べると感じました。(社会学)
・なんでも構造で読みとくこと!(社会学)
・諸領域の授業。心理学と社会心理学と社会学と文化人類学の、人間科学の基礎となる4領域を半期ずつ概論で学ぶという学への冒涜じゃないかと思える授業。「人間ってどう生きればいいの?」みたいな漠然としたテーマで専攻を選んでも、2年のうちにこれら4領域を勉強して自分のやりたいことを絞り込める環境がある。(人間科学)
・領域の広さと実践やアウトプット機会の多さゆえに、自分の興味に向き合って突き詰める機会がたくさんあること。 アンテナを張れる人、気付くのが好きな人は人科でいきいきとしているし、そういう人に授業を通じて出会うといい刺激がたっぷり!(人間科学)
・2年生のうちは色々な心理学について概論的に学ぶのですが、個人的には認知心理学や認知神経科学が面白いです!(心理学)
・生成系AIについて知見が深まる。(図書館・情報学)
―その専攻の大変なところは何か
・試験がレポートの授業がかなり多いですが、これをプラスと取るかマイナスと取るかは人それぞれでしょう。(社会学)
・毎回のリアペで出席確認の授業が多いので、とにかく文を書くこと。基本的に大変なことにはないが、明確にこれを学んでいる(「歴史」や「文学」など)というような対象がないので、何か興味のある項目を見つけないとなんとなく時間が過ぎてしまう気はする。(社会学)
・思ったよりもゼミの選択肢が少ない。(社会学)
―その専攻はどのような学生に向いていると思いますか。
・これを学びたい人◎、まだ学びたいことが決まってない人◎、つまりは誰にでも開かれています。他の専攻より、少し興味分野が広かったり、曖昧だったりする人の方が向いてるかも。(社会学)
・自分の興味を自分で見つけられる学生👦(社会学)
・のめり込みすぎず、ミーハーすぎない学生(社会学)
―その専攻の満足度はどのくらいか
(満足・やや満足・普通・やや不満足・不満足の5段階で評価)
・満足―自分の学びたいことを学びたいペースで学べる。学ぶことを強制されることもない。マイペースでいられる専攻だから。(社会学)
・やや満足―自由に学びたいことを学べるが、ときどき他の専攻のものも興味あるから。(社会学)
・満足―レベルの高い学生に出会えたから。(社会学)
(峯和香)