11月下旬に行われた慶應義塾の一大イベント、三田祭。その三田祭の目玉であるステージを盛り上げる役割を担われていたのが、慶応義塾大学の公認学生団体「放送研究会」のPA(=音響)パートの方々だ。今回は、そのPAパートで責任者を務められている早川結衣さんに、三田祭への想いや準備過程等を伺った。なお、この記事内容は、取材が行われた10月24日時点のものである。
―放送研究会のPAパートとはどういったことをされているのか、簡単に教えていただけますか。
PAパートは主に音響を行っています。三田祭では、バンドなどの音楽サークルの音響や、三田祭実行委員会の企画でマイクなどの機材をセッティングしています。
●活動の8割を三田祭の準備にあてる
―三田祭でどういったステージで音響を担われる予定ですか?
野外のミニステージと、教室内で行われる音楽サークルの大教室コンサートの二か所で音響を担当します。
―音響を担う上で、野外と教室では違いはありますか?
野外では音楽サークル以外にもダンスサークルのステージがあったり、芸能人も来たりします。ふらっと立ち寄りやすいために、結構人が集まるので、観客の反応を身近に感じることができます。あとは雨が降ることもあるので、その場合はビニール袋で雨対策を行います。
―雨でも野外のステージは行うのでしょうか?
担当する団体さんにもよりますが、基本的にはやることが多いです。雨の降っている度合いにもよります。
―三田祭を担当されるにあたって、事前準備はいつ頃からされているのでしょうか?
基本的に日頃の活動内容の8割が三田祭の準備や練習になります。三田祭が終わったら次の三田祭の準備という感じです。
―三田祭まであと一ヶ月を切った中で、今はどのような準備をされていますか?
最近は本番に近い形で演者さんとリハーサルを行っています。あとは機材が壊れていると音を届けられないので、機材準備を入念に行っています。スピーカーの音がちゃんと出るか、コードが壊れていないかを毎回活動のときにチェックしていますね。
―そのようなリハーサルを重ねられているという認識でよろしいのでしょうか?
そうですね。あとは演者の方と面談などして「どういう機材が必要ですか」とか、「どういう音の要望がありますか」とか、そういったヒアリングは今の時期に行っています。
●演者の理想を作り上げるための対話を重視
―演者さんとの対話は活動の中でも結構大きな割合を占めていますか?
そうですね。その演者さんの理想のステージを作り上げることはリハーサルでも、本番でも大切だと思うので、そのためにコミュニケーションを大事にしています。
―三田祭以外で何か活動はありますか?
三田祭以外ですと、外部依頼というものがあります。放送研究会ではアナウンスや映像制作の外部依頼もあるのですが、音響でも依頼を引き受けています。具体的には、体育会のイベントであるラグビー祭、桜スポーツフェスティバルの音響などがあります。先日は三田祭実行委員会が主催する東京タワーのイベントでも音響をさせていただきました。あとは増上寺の除夜の鐘、大晦日の音響も、音響会社さんからお手伝いをお願いされたりしています。
―基本的な質問になりますが、PAパートさんは現在何人くらいいらっしゃいますか?
今年度の三田祭に参加するのは1年から4年合わせて35人です。
―男女比はどれくらいですか?
学年にもよりますが、大体半々ですね。
―日頃の活動は週に何回ほどでしょうか?
大体週に1回ほどで、直前になると週に2回ぐらいです。
●誰かを支えたい、何かに打ち込みたい人歓迎
―放送研究会PAパートはどういった方に入っていただきたいですか?
音楽やライブが好きな方はもちろん、表舞台に立つ人を支えたいという気持ちがある方や、4年間を通して三田祭に取り組んでいくので、何かに打ち込みたいという気持ちがある方は大歓迎です。そういった方はすごく向いているのではないかと思います。
放送研究会は春に、学年を問わず新歓を行っている。ご興味のある方は、ぜひ放送研究会のホームページやSNS等で、最新の情報を参照していただきたい。