11月に行われた2025年度塾生代表選挙の投票率は過去最低の4 .53%で、有効投票数が正規学部生数の10%に満たなかったため不成立となった。第9代塾生代表を決めるこの選挙が無効となったため、規則に則り2位で現職の第8代塾生代表である内田光紀氏の留任が決まった。
2024年度塾生代表選挙と同様に最多得票を獲得した岩切太志氏は、今回も塾生代表に就任できなかった。得票数は岩切氏( 経2) が7 6 1 票(57.4%)、内田氏( 理2)が413票(31.1%)、白票が1 2 0 票(9 .0%)、無効票が30票(2 .2%)だった。選挙権を持つ正規学部生28529人に対し、票の総数は1294票で投票率は4 ・53%だった。塾生代表選挙の有効投票の総数が有権者の10%未満である場合、選挙を無効とすることを定める全塾協議会選挙投票規則の第32条2項に則り、選挙は無効となった。
全塾協議会第12条8項によると、塾生代表の任期が満了した場合、当該塾生代表は、後任者が就
任するまで引き続きその職務を行い、就任した時から18か月を超えて在任してはならない。選挙の不成立に伴い、2024年6月21日に当選した内田氏は2025年12月21日までは職務を行うことができる。
全塾協議会関係者によると、先月30日の塾生議会で、来年の5月に再選挙を行うことが決まった。全塾協議会塾生議員の國武悠人氏は自身のXで、12月に再選挙をした場合も今回の課題が解決
する見込みがないと述べた。
投票率が10%に満たず塾生代表選挙が無効になったのは今回で三度目だ。昨年12月に行われた2024年度塾生代表選挙は投票率が5 .42%に留まり不成立だった。
当時も得票数最多だった岩切氏は第8代塾生代表に就任できず、第7代塾生代表だった山田氏が続投した。2019年度塾生代表選挙でも投票率が7 .85%で、信任投票にも関わらず選挙は不成立となった。ただし、この時は初めて導入した電子投票システムの不具合が、低い投票率の原因と考えられている。
選挙の結果を受け、内田氏は自身のXで「得票率2位という結果を重く受け止めて、しっかりと考え、今後判断していきたいと思います。」と述べた。岩切氏は取材に対し、過去最低の投票率を受け「全塾協議会が様々な面で再度奮起する必要があると思います。」とコメントした。
全塾協議会は公式ホームページで、前代表が続投する方針は「現行規則に則り公正に運用された
もの」との声明を出し、今回の代表選出のプロセスの正当性を強調した。また「民意を反映する機会が十分に確保されるべきであるという点」を理解していることも説明した。
(徳永皓一郎)