11月21日、慶應の歴史あるストリートダンスサークルDancing Crew JADE(以下JADE)が三田祭実行委により処分された。しかしJADEはインターネット上の署名サイトで抗議活動を展開し、三田祭実行委員会は処分をめぐり、譲歩を迫られた。
先月21日、第66回三田祭の1日目にあたるこの日、約30年の歴史を誇るダンスサークルJADEが4日間の出場禁止処分を受けた。
処分の原因として、JADEはインターネット上の署名サイトにて、主に「ポスター貼りに関する団体間での交渉」「他団体のポスターを剥がした」「他団体がポスターを貼るのを妨害した」「他団体を装して敷地内にいた」などの報告があったこと、および教室の利用についての規約違反を三田祭実行委員会から指摘されたと説明した。またJADEは同署名サイトに「正式な注意なしに最も重い罰を科されたこと、説明責任が果たされていないこと、話し合いに対する実行委員会の態度が不誠実だったこと」を理由に不服を唱え、事態は処分撤回を求める署名活動にまで発展し、2000人以上の署名が集まった。
当初、三田祭実行委員会は塾生新聞の取材に対して今後の対応についての明言はしなかったものの、翌24日、三田祭実行委員会およびJADEはSNS上に各々声明を発表し、突如一連の騒動の収束を宣言した。24日のメインステージにJADEは出場し、三田祭実行委員会からの譲歩があったとみられる。声明の中で、JADEは違反行為について謝罪し、三田祭実行委員会はこの異例の発表について「委員会、委員に対して、お問合せや根拠のない誹謗中傷が多く寄せられた」ことを理由とした。
三田祭実行委員会は本祭時の罰則運用について「三田祭本祭期間中、非常に重大な違反と判断された場合は、上記の罰則に加えて第66回三田祭における出展を全日停止するとともに、第67回三田祭の出展をお断りする場合がございます」と事前に説明しているものの、詳しい罰則根拠などについては公表していない。
(安藤叡・大世古葵)