三田祭初日の11月21日、12時より西校舎528教室にて経済新人会(以下、経新)による三田祭論文発表会(以下、三田論発表会)が開催された。今年度は、マーケティング研究部が三田論発表会において初めての最優秀賞を受賞した。
サークルの皆が持ち寄った経済政策の中で最も優れたものを決めるこの三田論発表会では、財政、マーケティング、金融、時事経済、貿易の5つの研究部が争い、それぞれ選抜された1年生の代表がプレゼンテーションを発表ししのぎを削った。1年生は上級生から論文の書き方を学び、8月末から三田論発表会に向けて準備を行っており、彼らにとってはまさに1年間の集大成となるイベントだ。
5時間に渡る発表の後、経済学部の教授や経新OB、OGによって構成される審査会によって講評が行われる。最優秀賞はマーケティング研究部の『能登半島復興への政策提言』が選ばれた。優秀賞には時事経済研究部の論文が選ばれた。1位と5位の点差は2.55点という僅差であり、ハイレベルな接戦であった。
今回最優秀賞を獲得したマーケティング部は、元旦に発生した能登半島地震の被災地における人の減少を問題として捉え、それに対する新たな政策を提起した。
論文形式の大会に力を入れ始めたのは昨年のことであり、本年度は選抜された1年生グループを2年生が全体的にバックアップしたという。
マーケティング研究部の2年生大住俊太郎さん(経2)は、「論文を書くためだけの表面的な問題提起ではなく、それぞれが心からこの問題を解決したいと思って本気で取り組んだことが優勝に繋がったのだと思う」と語った。
大住さんは最優秀賞受賞後のインタビューに対し、「前回は3番手で、今年こそは入賞したかった」と答えた。マーケティング研究部のメンバーらは「長い準備期間だったがみんなの絆が深まった」「優勝できて本当によかった」と喜びをあらわにし、その表情からは笑みが零れていた。