11月25日、メインステージにK.B.R. Society THE KALUA(以下、KALUA)が登場した。KALUAは1954年創設の音楽サークル。ジャンルは、Acid Jazz、R&B、Neo Soul、AOR、ヒップホップなどアフリカンアメリカンの音楽を演奏している。
この日もJazzやR&Bの楽曲を中心に演奏した。パフォーマンスは、観客が自然と音楽に乗り、体が動き始めるようなリズミカルかつ力強い演奏だった。
バンドは、ボーカル、コーラス、管楽、キーボード、ギター、ベース、ドラムなどを含む大所帯な構成だ。各パートが存在感を出し、パワフルでありながら、バンド全体ではお互いの良さを引き立てるように調和がとれている。
ボーカルは計3人が登場したが、繊細さと力強さを併せ持っており、バンドをリードしていた。
また、衣装も非常に目を引くものだった。フォーマルな格好で固めた楽器隊。それに対して、ボーカルは随所にアフリカンアメリカンの文化的要素がうかがえるような奇抜な姿であり、バンドの中でも目立ち、その音楽性をよく体現していた。
披露された楽曲の一つ、「Waiting on the World to Change」はアメリカのアーティスト・ジョンメイヤーの楽曲だ。Jazz調のロックの楽曲であり、パワフルなボーカルにリードされる。途中、管楽器が入ってきてそこからギターソロに突入する。KALUAの代表・今村さんは「三田祭だったのでポピュラーな楽曲を選んだ」と話したが、この楽曲はバンドの持つ強みと楽曲のポピュラーさがかみ合い、素晴らしい演奏だった。
(鈴木廉)