こえけん!アニメ声優研究会(以下、こえけん)は、三田祭最終日の11月26日、「大和田仁美&下地紫野トークショー しのしーひとちゃん 憩いのひととき」と題し、アニメ声優のトークショーを開催した。会場の西校舎ホールに訪れたのは、ともに青二プロダクション所属の声優、下地紫野さんと大和田仁美さん。2人が姿を現すと、会場に集まったファンからは歓声が起こった。

こえけんは例年三田祭で声優を招待してのトークショーを開いている。新型コロナウイルス感染症の感染拡大によってオンラインでの開催を強いられたこともあったが、昨年に引き続き対面で開催することができた。

トークショーは4つの企画で進められた。最初の企画は「絆talking」。司会が提示したトークテーマについて2人が自由に話すというものだ。
「2人で遊ぶならどこへ行きたい?」というテーマが設定されると、2人は最近一緒に旅行へ行った思い出話に花を咲かせた。「最近ハマっていることは?」というテーマでは、『ハリー・ポッター』シリーズについてトークが弾んだ。ゲームからシリーズを見始めた大和田さんが、シリーズに詳しい下地さんの解説を聞きながら映画を観ていると話すなど、2人の仲の良さがうかがえる内容だった。

続いて「シャイにならずに『いらっしゃい☆』」と題して、1つのセリフをさまざまな役になり切って読むという企画へと進んだ。
例えば「いつも頑張ってるね、お疲れ様」というセリフを母や妻、姉などの役で演じ分ける、といったもの。2人がセリフを読むと、確かに役ごとに抑揚や声色が異なっていた。聞いている人が違いを感じ取れるように同じセリフを演じ分けるプロ声優の演技力には脱帽のほかなかった。

次いで「私にひらめき舞い降りろ!」の企画へ移る。4択のクイズが10問出され、2人が協力して答えていくというものだ。
「慶應義塾の創始者は誰?」といった慶應義塾に関する問題もあり、来場者が答えを教えてアシストする場面もみられた。2人は10問を全問正解し、会場は大いに盛り上がった。

クイズに挑戦する2人

最後の企画は「聞かせてあなたの知りたい気持ち」。事前にこえけんが募集したファンの悩みや質問に2人が答えた。「リフレッシュの方法は?」「2人が今年一番思い出に残っていることは?」などの質問が選ばれた。話が脱線してしまうほど2人のトークは熱中し、気づけばトークショー終了の時間が近づいていた。

トークショーは盛況のうちに幕を閉じた。三田祭までに、こえけんの部員は声優の所属事務所などとやり取りをしつつ、企画を考え当日トラブルがないよう準備を重ねてきたのだろう。来場者がトークショーに満足し会場をあとにできたのは、下地さんと大和田さんはもちろんのこと、こえけんの部員の活躍のおかげでもある。来年の声優トークショーが、今から楽しみになる素晴らしい企画だった。

竹之内駿摩