9月23、24日、矢上キャンパスで第24回矢上祭が開催された。今年度から入場制限が撤廃され、コロナ禍以来出店を見送っていた飲食模擬店も復活した。当日は多くの塾生や地域住民が訪れ、盛り上がりを見せた。
昨年度、感染対策として人数制限は設けたものの4年ぶりに対面実施が可能となった矢上祭。今年度は、コロナ禍を超え、5年ぶりに万全な体制で迎えることができた。今年度のテーマは「Next Stage」。矢上祭実行委員会委員長を務める丸谷裕晟さん(理3)によると、「新型コロナウイルス感染症による制限が緩和され対面実施ができるようになった昨年度からより一歩進めた、さらにレベルアップした矢上祭を作りあげたい」という願いからこのスローガンの決定に至ったという。
矢上キャンパスは理工学部生が在学するキャンパスであるため、理系研究にまつわる催し物が多く企画される。今年は、理工学部の1年生がクラスごとに出店企画を行う、クラス出店という1年生企画が設けられた。これらの企画では気軽に研究に触れることができるため、理工学部生はもちろん、文理関係なく、また年齢に関係なく楽しむことができる。三田祭や七夕祭とはまた違った色でより多くの人に楽しんでもらいたいと丸谷さんは語る。
有名人企画も行われ現在タレントとして活躍中のまつきりなさん、人気声優の石原夏織さんがステージに登壇した。またフィナーレでは迫力満点の花火が打ち上げられ、グラウンドに花を咲かせた。
華々しく麗らかに催された矢上祭の陰では、常に開催を支えていた矢上祭実行委員会の姿があった。「矢上祭は認知度がどうしても低かった」。そう語る丸谷さんは、準備期間に矢上祭そのものの認知度を上げるため広報活動に力を入れ、実行委員でなくとも矢上祭を共に盛り上げていけるよう1年生企画などを設け、体制を整えたという。丸谷さんは矢上祭に向けて準備してきた1年間を「土壌ができあがっているなかで将来の矢上祭を考え種まきをするような1年間だった」と振り返った。
(小山実穂)