sportsという競技が話題になっていることを読者は知っているだろうか。esportsはオンライン上でゲーム対戦をする競技のことを指す。一昔前まではオンラインゲームというと趣味でやる人が多かったが、今はそうではない。esportsの選手であるesportsプレイヤーは職業としても注目を浴びており、esportsプレイヤーはユーチューバーなどの動画投稿者に次いで2022年の男子中学生がなりたい職業ランキング2位に輝いている。また、すでにesportsプレイヤーを養成する専門学校が設立されており、オリンピックでの新競技としての導入が議論されていることからもその人気ぶりが伺える。そこで今回は、プロのesportsプレイヤーであり、YouTubeでの実況配信が人気を集めている慶應義塾大学在学中のMacyfishyさんに話を伺った。

 

–esportsの魅力について教えてください。

esportsの最大の魅力は家にいながらも世界各地どこの大会にでも出場できることです。
外出できない時や外出できない事情がある人でもプレイできるスポーツはesportsの魅力の一つだと思います。

 

–esportsをYouTubeで実況し始めたきっかけや実況するときに意識していることは何かありますか。

僕がYouTubeを始めたのは高校生の時です。僕が始めたのは遅い方で、周りの友達がゲーム実況をしていたことがきっかけです。ただプレイをしているシーンを流すわけではなく、自分のプレイのありのままの様子を動画として出していて、勝つことを目標にしているので、視聴者の皆さんに観てもらうためにつくろうと意識してやっているわけではありません。また、エンタメ的な側面も取り入れるために視聴者の皆さんに楽しんでいただけるような企画をしたり、今まで僕自身がやったことないようなことをゲームを通してYouTubeで発信しています。

 

–プロのesportsプレイヤーを目指したきっかけを教えてください。

最初からプロのesportsプレイヤーになろうという意識があったわけではなく、esportsが好きという気持ちの延長線上でプロになりました。

 

–esportsの大会は今や世界各国で開催されていますが、今後の目標を教えてください。

esportsのオリンピックが六月にシンガポールで開催されましたが、僕はesportsのオリンピックに出場するというよりはバトルロイヤルゲーム(複数のプレイヤーが集まり、一度倒されたら基本的に復活はできない環境で最後の一人または1チームを目指して戦うゲーム。)の世界大会に出場するのが今の目標です。八月には予選があり、十月にはパリで本選が開催されるのでそれに向けて頑張っています。

 

–Macyfishyさんは現役大学生でありながら、ゲームプレイヤーやユーチューバーとしてゲーム実況を投稿していますが、大学生活との両立で何か苦労していることはありますか。

大学には対面授業だけでなく、オンライン授業もあり、毎日行かなくても良いのでうまく両立できていると思います。また、僕は動画を自分で作成しているのではなく、外注しているので大変ではないです。むしろ、高校生の時の方が毎日学校に行かないといけなかったのでゲームプレイヤーとの両立が大変でした。

 

–塾生へのメッセージをお願いします。

僕は好きなことをしていてesportsプレイヤーになるという結果に繋がったと思うので、スポーツに限らず、好きなことがあればそれをみなさんに継続してほしいです。義務感から好きでもないことを続けているとそれなりのレベルには到達できるかもしれませんが、自分がやっていることを好きでないとその分野でトップになれないと思うので好きなことがあればそれを続けてほしいです。

 

天田渚紗