6月12日、三田キャンパスにチャットGPTを手掛ける米オープンAI社CEOサム・アルトマン氏が来塾し、西校舎ホールにて塾生らの質疑に応じた。ホールには約700人の塾生と教職員のほか、英ロイター通信を含む報道各社が集まった。ホールに入りきらない塾生のために、別室からの中継も行われた。
CEOと慶大の交流は18年に慶大が主催したイベント以来。今回の来塾は、CEOが各国の識者と対談を行う外遊の一環で実現した。慶大とは「長い付き合い」とする。
約40分で、塾生や教職員の質疑に応じた。進行は理工学部で認知言語学を専門とする小原京子教授。「AIによって世界はどう変わると思うか」という問いに対して「雇用が大きな影響を受けることはない。既存の仕事が自動化されることで、より多くを成し遂げられる」とした。「ジョブズは我が子にアップル製品を使わせなかったという。あなたはどうか」という問いに「自分の子どもが喜ぶ製品を開発したい」と応じ、会場が沸く一幕もあった。
終了時には塾生へのメッセージを述べた。「未曾有の変革期を経験できる皆さんは非常に運の良い世代。新たな技術を学び使いこなすことは、人生の大きな宝になるだろう」。