チーム再躍進に光差す
第59回関東大学バスケットボール選手権大会が、5月1日から19日にかけて、代々木第二体育館などで開催された。慶大は決勝で青学大に力負けし大会連覇こそ逃すも、準決勝までの4試合全てで100ゲームを達成するなど健闘し、今季好スタートを切った。 (井熊里木・金武幸宏)
―立大戦 飛車角落ちも余裕見せ快勝
【慶大114―84立大】
慶大の初戦の相手は、2部リーグの立大。慶大は序盤足踏みする場面をみせるも2Q以降追い上げ、大差で初戦を制した。
この試合フォワードの酒井(環4)が欠場したこともあり、1Q終了時点で27―29と、慶大2点のビハインド。
しかし2Q、慶大は二ノ宮(環4)を起点に家治(環3)のミドルシュートなどで得点を量産し、一気に立大を突き放す。
3Qに一時10点差まで詰め寄られるものの再び突き放し、4Qには家治以外のスターター全員をベンチに下げる余裕も見せた慶大。
終わってみれば114―84と、30点差をつけて慶大は初戦を突破した。
―国士舘大戦 縁の下の4年ゴール下死守
【慶大104―61国士舘大】
中国人センター馬を擁する国士館大との一戦。慶大はガードの二ノ宮(環4)を起点に、冷静な試合運びで終始コートを支配し続け、104―61で国士館大に圧勝した。
「課題だった出だしから全力で行けた」とセンターの岩下(総4)。慶大は序盤からから家治(環3)のミドルシュート、二ノ宮(環4)の3Pシュート、岩下のダンクなどオフェンスが機能しテンポよく点を重ねる。
慶大リードで30点以上の点差が開いた終盤、国士館大はセンターの馬にボールを集め3Pシュートを連打するが、当たらない。結局、前半から開いた差が縮まる局面のないままゲームセット。
またこの試合、岩下、酒井(環4)、澤谷(法4)ら4年生が積極的にリバウンドに飛び込み、慶大が奪ったリバウンドは77本。「4年生を筆頭にチームを支えて行く」。キャプテン二ノ宮の言葉通りの試合であった。
―中央大戦 ルーキー蛯名スタメン出場
【慶大103―66中央大】
準々決勝の相手は、2年生中心の中央大。慶大は上級生と下級生の息の合ったプレイで中央大を終始圧倒し、準決勝へ駒を進めた。
序盤から慶大は酒井(環4)のオールラウンドな活躍を皮切りに猛攻を仕掛け、大量リードを得る。逆に中央大は慶大の堅守を前に得点が伸びない。
慶大のディフェンスのリズムを作ったのは、ルーキーながらこの日スタメン起用された蛯名(法1)。「がむしゃらに、少しでもチームの力になればと思った」。足元に迫るお手本のようなディフェンスで、中央大のガード陣を崩す場面が幾度も見られた。
慶大は中盤以降も二ノ宮(環4)から家治(環3)につなぐ高速バスケットを軸に攻撃の手を緩めずリードを広げる。
慶大は矢嶋(総1)などベンチメンバーを中心に脚を使ったバスケットドな活躍を皮切りに猛攻を仕掛け、大量リードを得る。逆に中央大は慶大の堅守を前に得点が伸びない。
慶大のディフェンスのリズムを作ったのは、ルーキーながらこの日スタメン起用された蛯名(法1)。「がむしゃらに、少しでもチームの力になればと思った」。足元に迫るお手本のようなディフェンスで、中央大のガード陣を崩す場面が幾度も見られた。
慶大は中盤以降も二ノ宮(環4)から家治(環3)につなぐ高速バスケットを軸に攻撃の手を緩めずリードを広げる。
慶大は矢嶋(総1)などベンチメンバーを中心に脚を使ったバスケットで終盤にも点を伸ばし、103―67の大差で逃げ切った。
―筑波大戦 エースの自覚家治、急成長
【慶大103―81筑波大】
慶大と筑波大の準決勝。
2Qで一挙19得点した慶大がペースを握り、4試合連続となる100点ゲームで筑波大を下した。
注目すべきはスティール数。筑波大4に対し、慶大は15。この試合チームハイの29得点に加え14リバウンド、6ブロックショット、5スティールと大暴れした岩下(環4)は、「4年生になると背負っているものが違う」。勝利への執念が、数字に表れた。
また、「意識的に走ってくれた」と主将の二ノ宮(環4)が讃えたのは、この日岩下に続く24得点の家治(環3)。岩下がリバウンドをとり、二ノ宮にボールが渡るころにはすでに家治がゴール下にいる、という場面が目立った。
「自分が先頭きって走る意識で」。今大会急成長の家治が、エースとしての自覚をのぞかせた。
―青学大戦 後半に力負け実力差露わに
【慶大77―90青学大】
決勝の相手は一昨年の覇者・青学大。序盤は速い展開からのオフェンスで接戦を繰り広げた慶大だったが、3Qで力負けし、目標に掲げた2連覇を逃がすこととなった。
二ノ宮の先制で始まった1Q、慶大は家治を基点とする攻撃が光り、相手のディフェンスを切り崩す。期待の1年生プレイヤー蛯名は堅実な守りで活躍し、前半を1点ビハインドで折り返した。
後半に入ると、試合の流れは青学大に傾く。酒井が4ファウルでベンチに退くと、すかさず青学大の比江島や橋本が連続得点を決め、勝負を決定付ける。慶大は13点差で敗れ、準優勝に終わった。
佐々木HCは大会を振り返り、「負けはしたが、4年が引っ張っていけたのは大きな成果」と語った。
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