春から慶應義塾大学に通う新入生の皆さん、合格おめでとうございます!4月から始まった新生活で、忙しい日々を送っている人も少なくないでしょう。特に、春学期の履修は今の時期大きな悩みとなっているのではないでしょうか?入学後の生活や進級に大きく関わる履修は安易な選択を避け、慎重に決めていくことが重要です。今回は一年次の履修をテーマに、文学部と理工学部の新2年生5人でふり返りの座談会を行った模様をお届けします。

 

履修の決め方

文学部A:私は、文学部だから1週間の予定の中に二外を入れて、その後プレイスメントテスト(入学前に英語のクラス振り分けの目的で行われるテスト)で決まった英語のレベルから英語の授業を入れていって、残ったところに般教を入れるっていうやり方をしたかな。文学部は春学期のGPAで専攻が決まるから、楽単多めで入れるっていうことも考えたけど、やっぱり興味のない授業ばかりだとモチベがなくなっちゃうから、楽単かどうか関係なくシラバスを見て楽しそうな授業を入れたよ。あと、一年のうちに般教の卒業単位数を取り切りたかったから、春学期と秋学期で大体半分ずつ取っていけるように系列を考慮しながら取るようにしたよ!

 

文学部B:私も文学部だから、英語と第二外国語の授業の時間が決まってから、残りのコマに般教を入れていったよ。ただ、昨年度は、webエントリーした英語のクラスが確定した翌日には、第一次履修申告が締切られたので、スケジュールがかなりタイトだった。だから、英語の履修クラスが確定する前にも、シラバスに目を通して、取りたい授業をある程度決めておくと良いと思う。楽単・エグ単に関しても、あまり参考にならなかったから(実体験)、特に気にせず、好きな講義・気になった講義から順に取っていくのがオススメ。

 

文学部C:私は早く家に帰りたいタイプなので(笑)、なるべく早めの時間帯に授業を詰め込んだな。春学期にはオンデマンド授業をうまく取って、登校しなくてもいい曜日をつくったりしたよ。楽単とかの情報を集めるのが得意ではなかったので、単純に自分の興味本位で履修したんだけど、結果的にそれが正解だったと思うな。

 

理工学部A:理工学部は、1年生の間の必修が通年で40単位あって、履修登録できる上限が54単位(*自由科目除く)だから般教が14単位取れるので、2単位の授業を春学期4つ、秋学期3つで分けたよ。選び方としては、クラスが決まった時点で必修が8割ぐらい決まるから、そこから空いているコマに興味ある授業をシラバスで探して埋めた。色々考え方はあるけど、般教については個人的には楽単と言われているような授業よりも興味のあるものを取ったほうが楽しいと思う。空きコマについてはクラスによっては必修の影響でかなりできる。ただ、空きコマをレポートが出る科目のうしろにわざと作って、レポートをその日中に終わらせられるようにするとか、そういう使い方もあるから空きコマをどう使うか考慮しながら組むのもひとつのやり方だと思う。

 

文学部D:私も文学部なので語学が先に決まって、空きコマを作りたくなかったので語学の間を埋めていく感じで履修を組んだよ。あと1限は避けた!授業はシラバスを見て期末試験とレポートの割合を丁度良くしたり、リシュルートで評価が高いものを選んだりした。あと知り合いの文学部の先輩がいたからオススメの授業を教えてもらった!合計のコマ数は1年で取らなきゃいけない分を2分割して春学期と秋学期でほぼ均等に履修したよ。文学部は系列毎に修得単位数が決まってるから、その数より少し多めに取って保険を作ったよ。

 

組む際のコツ

文学部A:私は、履修を組むときに後悔した点がいくつかあったな。一つ目は1限を多く入れすぎたことかな。朝がギリギリになっちゃってダッシュで行ったりすることが多かった(笑)。二つ目は、2限と3限を多く入れすぎちゃってご飯を食べる時間が確保できなかったこと。一応2限と3限の間に時間はあるけど、ひようらに行ってゆっくり食べたりできなかったから、いつも混んでいる学食使うことになっちゃった。三つ目は文学部の般教の卒業単位数をとるにあたって、自然科学系の般教を保険作らずに申請したせいで、人気の授業の抽選に落ちたとき焦ったこと。やっぱり一年のうちに取り切ろうと思ったら保険をかけておくべきだなって思った。あと、テスト期間に、対面のテストよりレポートがすごく多くなっちゃってレポートの締め切りに追われてたから、楽そうなテストがある般教も入れておけばよかったなって思った。

 

文学部B私も同じく、昼休みの前後のコマ(2限か3限)を空けた方が良かったな。毎日空ける必要はないけれど、週に二、三回はゆっくりお昼を食べられるように、2限か3限のどちらかを空けておく曜日も作るべきだと思うよ。あと、個人的な経験として、中途半端な時間の空きコマは作らないほうが良いと思う。特に4限だね。その時間を有効活用できれば良いんだけれど、私の場合は無駄な時間になってしまうことが多かったから。ただ、人によるとは思う。

 

文学部C:1限の授業をたくさん取ったことで毎日早起きできたのはいいんだけど、やっぱりつらかった(笑)。あと文学部には、◯◯特論っていう各専攻の先生方が教えてくださる専門的な授業があるんだけど、あまりよく考えないで履修したら興味がなくて大変だったので、特論を履修する時は興味があるかよく考えた方がいいかも。もちろん、興味があったり、行きたいと考えている専攻の特論だったら、普通の授業では学び切れない専門的なことまで教えてもらえるから、すごく勉強になって楽しいと思う!

 

 

理工学部A:前にも言ったけどレポートがある授業のあとは空きコマにするのもひとつのやり方だと思った。逆に、毎回小テストがあるような科目は前を開けておくと勉強時間が確保できるのではと思ったりもする。あとは運良く1限が空いたらそこに授業は入れないようにしたほうがいいと思う。

 

文学部D:春学期に1日2~5限全部授業ですごくキツイ日があったから、均等に履修を組んだ方がいいと思う。あと、楽単ばかり取ったら授業参加者が少なくてあまり友達が出来なかったから、体育とかコミュニケーションが取れる授業を取れば良かったと思った。毎週リアクションペーパーを出す授業は、大変な代わりに期末の負担が減るから意外とおすすめ。

 

取っていて楽しかった授業

文学部A:私が個人的に取っていて1番楽しかったのは初級のテニス!日吉の授業だから、2、3年生の他の学部の友達がたくさんできて交友関係が広がった。あと、一つ興味のある特論の授業を入れたら、教授もいい人だったしディスカッションも楽しかったし、自分が発表する一回の授業のレジュメと出席だけで単位がもらえたのが大きかった。他には、私も生物学を取っていて、文系向けの授業の実験だからそんなに難しくなかったし、同じ実験の班だった他の学部の人とも仲良くなれたから楽しかったな。

 

文学部B確かに体育は友達が出来るって聞くよね。私は取らなかったけれど(笑)。授業の内容で言うなら、秋学期に受けていた杉本俊介先生の倫理学(いわゆる杉本倫理)かな。内容がビジネス倫理学で、実社会に出て役立つような内容で面白かった。それ以外だと、歴史かな。中世ヨーロッパの修道会や修道院が講義のメインテーマで、私にとって興味のあるテーマだったので印象に残っているよ。歴史に限らず、自分にとって興味のある分野の講義は楽しく感じられるだろうから、積極的に取っていこう!1年次の12月頃にある専攻決めにも役立つと思う。そういった意味では、特論系の講義もオススメだね。

 

文学部C:私は春学期に取っていた生命の科学っていう授業が楽しかった!オンデマンド授業で、毎回違う医学部の先生方がオムニバス形式で講義をしてくださいました。文学部の私にとって、医学部の先生の授業を聞けるのはすごく貴重な機会だったと思うな。医学に関する授業ではあるんだけど、一般教養の授業だから医学全般に関すること中心で、文系の人にも分かりやすい授業だと思う。あとはラテンアメリカ研究っていう授業が面白かったな。チューインガムの原材料からラテンアメリカの歴史を学ぶっていうちょっと変わった授業だったんだけど、シラバスを読んで興味を持ったので履修しました。今までなかった新しい視点で歴史を学べたのは楽しかった。

 

理工学部A:前にも出ていたけど体育は楽しかった。でも1単位の授業だから上手く組むのが難しかった。あとは法学(*法学Ⅰ(憲法を含む)、法学Ⅱ(憲法を含む))を取ったんだけど、個人的に興味ある分野だったこともあって楽しかったな。理工学部設置のものになってしまうけど天文学も楽しかった。これはFDアンケート(アンケートにより学生が教員の授業評価を行うシステム)でも好評な授業みたい。理工学部は必修が多くて自分の興味外の授業も一定数存在することが多いから般教は自分の興味で選ぶのがいいと個人的には思う。

 

文学部D:いっぱいあるんだけど、一個目は渡邊先生の教育学。内容は教育学の歴史がメインなんだけど、先生の話し方がすごく良かった。期末テストは難しかったけど(笑) 二個目は何人か言ってたけど杉本倫理!私が受講したのは倫理学入門だったからガッツリ倫理学の基礎を学んだんだけど、とても面白かったし、ほとんどみんなSが来た!三個目は土居先生の社会学。授業形態が対面とオンラインとオンデマンドの三種類あって良かったのと、先生ご自身が社会学好きなんだな!っていうのが伝わる感じで面白かった。最後は私の興味に合うものだった社会心理学で、ゲーム理論とか社会と人間の感情とかが学べて、知りたいことが知れたよ。

 

 

履修決めの参考にしたものは?

文学部A:私はそんなに楽単を気にしなかったからTwitterを見たりCrichを見たりっていうのはほとんどしなくて、リシュルートも友達のものをちらっと見せてもらうくらいで情報集めはほとんどしなかった。同じ文学部に通う先輩にアドバイスをもらうだけで十分だったな。あとは、履修を組んだ後にいろんな先輩に見てもらうと「その授業大変らしいよ」みたいなことを教えてもらえて有り難かった。

 

文学部B私の場合は、周りに文学部の知り合いや先輩がいなかったこともあって、基本的にはシラバスに書かれている内容を見ながら決めたよ。あとは、二外のクラスが一緒の友達と相談して、いくつか同じ授業を取ったよ。ちなみに私も、楽単は全く意識しなかった。個人的に、楽単やエグ単はあまり信用ならないと思う。実際、エグ単と言われている講義を春学期に取っていたけれど、とても楽だったんだ。人によって、楽単・エグ単の基準や感じ方は変わると思うし、教授も年度によって授業のスタイルを変える場合もあるから、そこまで間に受ける必要はないんじゃないかな。

 

文学部C:さっきも言ったけど私は情報を集めるのが得意ではないから、まず文学部の先輩に相談させてもらった!あとはちょっと宣伝みたいになっちゃうけど、塾新の履修相談会に参加して、エグ単の情報を仕入れました(笑)。それ以外に参考にしたものは特にないかな。シラバスを見て興味を持った授業を取るのが私には合ってたみたい。

 

理工学部A:まずはFDアンケートを見たかな。あとはシラバスを調べて授業の説明を吟味してみたりとか、色々な団体の新歓に行って同じ学部の先輩から情報を仕入れてきたりもした。

 

文学部D:リシュルートを買ったんだけど、去年はオンラインがほとんどだったから少しだけ参考にした程度だった。あとはLINEのオープンチャットで慶應文学部を探して、そこでのトークから興味ある授業を見つけて調べてたよ!