2月6日、大田区総合体育館にてプロバスケットボールチームアースフレンズ東京Zと香川ファイブアローズの試合が行われた。観客席でアースフレンズ東京Zの勝利に沸いていたのは、慶大商学部牛島ゼミの学生たちだ。今回は、牛島ゼミ所属の山口僚太郎さん(商)に、取り組んでいるプロジェクトについて話を聞いた。

 

――ゼミで行うプロジェクトの内容を簡単に教えてください。

牛島ゼミには3つのプロジェクトがあり、僕たちはユニタメプロジェクト(以下、ユニタメ)に所属しています。ユニタメの「ユニ」は、ユナイテッドなどの「つながり」を「タメ」はエンタメ」「タメ」を意味しています。この2つを繋げ、エンターテイメントで人と人のつながりを作ろうという企画を行っています。

活動の一環であるPV撮影の様子

――アースフレンズさんや大田区と関わることになった背景をお聞きしたいです。

僕たちは常に「つながりの希薄化」、言い換えれば「コミュニティの衰退」という社会問題に向き合って活動しています。そういった問題が起きているのは、ビルが増えたりモータリゼーションが進んだりして、人と人が繋がる場が少なくなっている都市なのではと思っています。その中でも大田区に着目したのには理由があります。もともと、プロバスケチームのアースフレンズ東京Z(以下、アースフレンズ)さんと関わりがありました。アースフレンズさんは「ユニバーサル社会の実現」という理念を掲げています。スポーツというエンターテイメントを通して人を楽しませるという点で僕たちの理念との親和性を感じ、一緒に活動をしていました。その中でアースフレンズさんの課題も見えてきました。その課題を知るためにはアースフレンズさんのホームタウンである大田区を知る必要があると思い、大田区への理解を深めている最中です。

アースフレンズ東京Zに歓声を送る、牛島ゼミの方々

――プロジェクトの目的を「地域活性化」ではなく、「地域の社会問題の解決」としていますが、その違いは何でしょうか。

「地域活性化」だと、ポジティブな面にばかり注目してしまいがちだと思います。僕たちの活動の原点は「社会課題の解決」であって、「地域活性化」はその解決のための手段だと考えています。

 

――このプロジェクトを通して発見した大田区ならではの良さや山口さんが伝えたい大田区の魅力教えてください。

今の大田区は、人が観光しに来る場所というイメージをあまり持ってもらえていないと思います。でも実は、大田区には観光資源がたくさんあります。今回関わらせていただいているアースフレンズさんもそうですし、銭湯日本随一の数を誇っているし、商店街も多いです。よく大田区にはエンターテイメント性のある施設が少ないという声を聴きますが、本当は、大田区には楽しめる場所がたくさんあります。そういったところが、この活動を進めていく中で分かったことです。実際に区としてもそこは区民に発信していきたいという意図があそれは僕たちの目的と類似していると思います。

あとは、アクセスが良くて東京のど真ん中に位置しているといっても過言ではない好立地ですが、都会のせわしなさがなく、のどかな雰囲気があり、人が温かいところが魅力だと思います

 

公開されたPVはこちら https://youtu.be/0Zqq22tnoY4

 

久米里佳