12月14日から20日が投票期間の2023年度塾生代表選挙。本紙は、候補者に独自でアンケートを実施した。WEB版では、各候補者の回答を原文ママ全文掲載する。
No.1 矢部力也候補(経2)
①今回新人として、塾生代表に立候補しようと決意したきっかけや理由は
私は入学した当初から、大学や友人から沢山の「愛」を受けてきました。例えば、慶應ならではの恵まれた学習環境。先生方が緻密且つ計画的に準備して下さった授業。また奨学金や留学等の公的制度も同様です。特に、慶早戦や大学祭といった、多くの団体が運営して下さった各種イベントを通して与えられた感動もまた「愛」ですし、多くの素敵な友人に恵まれたことも含め、私はそれらに対する感謝の思いを今でも忘れることはありません。
色々話してしまいましたが私が塾生代表に立候補したのは、そんな多大な愛、多大な支持に応えたいという思いがあるからです。親が子を愛するように、慶應や塾生の方々は、私を支えてくれました。私はこの任期を通して、慶應や塾生に親孝行をしたいという決意です。
②今回掲げた選挙公約を重要視する理由は
具体的に大学や塾生の為に何ができるのか。その問いに対する答えを探る為、ある時は大学の歴史を勉強し、またある時は慶應のOBに直接訪問したりもしました。各所属団体の責任者の方々からもお話をお聞きする機会があり、現場の声に耳を傾けることを徹底して参りました。
そこで行き着いた答えが、今の3つの公約です。慶應の文化を発展させたい、盛り上げていきたい、それを通して塾生皆さんが楽しめる大学を築いていきたい。先述の努力を重ねる上で与えられたそんな思いが、その三つの公約に込められています。
現状に対する危機感もありますが、現状への批判を述べる前に 「この三つの公約を実現することこそ、慶應と塾生の為になるという確信がある」ということをここでお伝えしておきたいと思います。
③選挙にかける意気込み
「慶應と塾生にとって最高の未来を築きたい」これが、私が塾生代表に立候補する最大の動機であることは先程お話ししました。
しかし、これは同時に最大の目的でもあります。ですから、この最大の目的を達成する為には今の塾生代表が進めて下さっている活動内容は勿論のこと、塾生一人一人が持つ意見や理想を私自身も今後に受け継いでいきたいという思いです。
抽象的なお話が長かったかもしれませんが、自分の思いを赤裸々に告白させていただきました。
ここまで読んでくださり心から感謝申し上げます。
皆さんに希望をお返しできる立候補者であり、塾生代表になることができるように思この選挙活動期間、精一杯努力して参ります。
No.2 遠藤駿候補(政2)
①今回新人として、塾生代表に立候補しようと決意したきっかけや理由は
立候補した理由は代表選挙の投票率が低いことと、慶應にマスコットがいないという2つの問題を解決したいと思ったからです。特に前者の問題は候補者の努力に拠るのではなく、制度として投票率を上げていく必要があると思い、立候補しました。後者については、身内が入学した他大学にはとても愛くるしいマスコットがいることを知り、慶應にもぜひそのようなマスコットが欲しいと思い立ったところです。
また、タダで出れる選挙はなかなか無いのでせっかくなら出てみたいと思った節もあります。
②今回掲げた選挙公約を重要視する理由は
僕が立候補しようと思った理由の解決策(と僕が考えているもの)を公約として掲げているので、必然的に重要です。
③選挙にかける意気込み
そこまで力まず、選挙を楽しめたらいいなと思います。
No.3 中田康史候補(総2)
①今回新人として、塾生代表に立候補しようと決意したきっかけや理由は
まず、新人であるかどうかは私にとってはあまり意味をなしません。去年もやっていたとしても今と同じ知識・経験・分析・情勢であれば迷わず手を挙げたでしょう。言い換えるならば「中田康史」を20年以上やっている上での行動であり、そこに不思議はありません。さて、次に塾生代表になる理由ですがそれはひとえに公約を実現するためです。そしてその公約を実現するために持ちうる権力とその権力を最短で得ることができる方法が塾生代表であると気づいたのが立候補のきっかけです。
②今回掲げた選挙公約を重要視する理由は
スローガンとしても掲げましたが「塾生に投資する」ということが私の提案の根幹となります。そのためにSAという内向きの知的生産、教育活動支援金の外向きの知的生産を熟成に促しています。これら知的生産に対して対価を支払うことで投資として活動を呼び起こすことが私の選挙公約の柱です。これを重視する理由としては今後の社会において学び直しや社会還元というものが必要となってきます。その際に参照されるものが学生たちの主体となって生産したものであるというのは良いことであると私は心情的な判断をしました。現在でも無償や各自の方法で収入を上げながらこのような動きを行なっている人たちはいます。しかし、その取り組みは個人の資質に大きく左右され、サステナブルではありません。継続性を高めるためにもインセンティブを設計し、次に続くようにします。以上の理由により、掲げた公約を重視します。
③選挙にかける意気込み
民主主義における政治参加は投票、選挙活動、地域活動、個別接触、抗議活動、オンライン活動の5つがあります。投票行為は現代ではどこでも最も多くの割合で行われる政治参加です。それを元に有権者の意見を政治に取り入れられるよう頑張ります。
No.4 山田健太候補(総3)
①昨年の選挙公約(①各種開館時間の延長等、制限の緩和及び福利厚生の強化 ②新歓制度をより整備し、サークルやゼミ等のコミュニティへの参加をサポート ③財務支出を簡易化させ、必要な場所に柔軟さを持って交付金で支援)は、どの程度達成できたか
及第点、そんな感想です。思ったより手広く進めてしまったため、全体を通して100%ではないものの、概ね達成していると感じています。①に関しては、メディアセンターをはじめ、多くの施設の利用可能時間は延長若しくは今年で再開しました。②に関しても、3年ぶりとなる対面のサークル新歓を復活できた点は大きいと感じています。ゼミに関しては今ひとつ進んでおらず、HPの改修等一部に止まっている状況ではあります。③に関しては、新歓期の費用300万円を負担することや、制限の緩和に必要な感染症対策備品等への積極的な支出ができました。ただどちらかというと、その費用を捻出するための予算見直し自体が一番の成果かもしれません。
ひとつ残った大きな課題は、これらを継続していく制度が未だないことです。そういう点も鑑みて及第点と感じています。
②「最後の出馬」と表明しています。その決断に至る思いと、最後の選挙への意気込みは
断腸の思いでした。民主主義において、長期政権とは安定の反面、暴走のリスクがあります。こういった長期政権を前例として残すことに、大いに不安に感じるところがあるのは否定できません。良くも悪くも引き継ぎという仕様がないのが、現在の塾生代表制です。これはアメリカ大統領選挙を思い浮かべていただければ分かりやすいかもしれません。人が変われば、方針も大きく変わります。この点は、民主主義として民意の反映という意味で素晴らしい反面、自分の政策を進めるには自身が務め続けるしかないことを意味します。
私にはまだまだやらねばならないことが残っています。新歓や無償備品の設置、各種施設を利便化する事業等々がまだ道半ばです。やっとコロナの出口、アフターコロナの形が見えてきた中であり、さらにいえば各福利厚生団体に関してもまだ弱っている状況です。「ここで投げ出してはいけない」「これらを良い形かつ継続性のある形で未来に残さないといけない」。そんな想いで、最後の出馬を決断しました。
ここ数年多くの方に支えられて、塾生代表を務めて来ることができました。その方達の想いに少しでも応えられるよう邁進して参ります。しかしながら現職である以上、当然に現在の業務があります。そのため昨年同様、他の候補者に比べ選挙活動を行えないと思います。そこは現職としての姿を見ていただければ幸いです。
最後に、塾生の皆様にお願いがあります。白票でも構わないので、本選挙に対し意思表示をしていただきたいです。皆様にとって一番良い未来になるために、興味関心を持っていただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。