11月20日、第64回三田祭が幕を開けた。今回は去年に引き続いての対面開催。さらに3年ぶりに一般来場が可能となった。午前10時半からメインステージで行われた開幕祭には、小さい子どもからお年寄りまで多くの人が集まった。ダンスサークルを含む多くのサークルがパフォーマンスを行い、ステージ前は満員。後方の立見席も大勢の人に見守られ大盛況だった。
開幕祭を一番に飾ったのは三田祭オフィシャルソング“Sprinter”。派手なドラムから勢いよく始まった熱唱につられ、周囲にも徐々に熱が移っていく。観客は三田実特製の特大クラッカーをゆらして盛り上がる。クラッカー先端が銀色に輝きペンライトさながらの応援だ。担当バンドのJUGGERNAUTは以前「歌詞に未来に駆け出す若者の想い込めた」と語っていた。「大人と子どもの狭間で始まったばかりの夢 そんな僕らの未来に架けよう」。会場に響く叫びはきっと三田祭に関わる全員に届いただろう。
オフィシャルソングの次は各種ダンスが続く。K-POPコピーダンスサークルNAVIは煌びやかなラメと漆黒のまじりあう衣装に身を包んで登場した。派手さと統一感が共存している。鋭い動きの中にダイナミックが詰まったダンスに熱狂的なファンが湧いた。フリースタイルバスケットボールサークルSHAMGODは、バスケットボールを自在に使ったパフォーマンスを行った。高速回転させたボールを指先で操る演技には重力が全く感じられない。技が一つ決まるたびに笑顔と拍手が巻き起こる。チアリーディングチームUNICORNSは大胆かつ息のピッタリそろった演技を披露した。なぜバランスを保てているか不思議なほど大胆な動きだが、そんな疑問は微塵も感じさせない力の入った演技だ。dance crew es は低く心臓に響く音楽とともに多種多様なダンスを繰り広げた。
10時42分、会場全員で三田祭開幕の合図を叫んだ。カウントダウンに「10…9…8…」と全員で声を合わせる。0になった瞬間、一斉にクラッカーの爆音とともに金銀の花が会場中で咲き広がった。まさにこの時三田祭が始まったのだ。最後は応援指導部主導のもと、会場全員で若き血を歌った。
開幕祭からは三田祭の確かな鼓動が聞こえる。熱狂はこの後の三田祭へと引き継がれていくだろう。最後に司会の言葉に拍手で幕を閉じた。「三田祭はまだ始まったばかりです。慶應の学園祭を最大限盛り上げ楽しんでください」
(三田祭オフィシャルソングインタビューはこちら https://www.jukushin.com/archives/54046 )
(三田祭オフィシャルサイトはこちら https://www.mitasai.com/ )
(乙幡丈翔)