「慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所設立75周年記念式典・記念座談会」が9月24日三田キャンパス西校舎ホールであった。メディア・コミュニケーション研究所(以下、メディアコム)の本来の75周年は昨年2021年だった。しかしコロナの影響で1年延期し、今年開催に至った。
記念式典では、メディアコム教授らを中心に、メディアコムの75年間を回顧した。メディアコム所長の澤井敦教授は「75年の間に積み重ねられてきた実践的な知識を礎としつつ、これからの時代に向けて新しいことを成し遂げる研究所教育に邁進していきたい」と述べ、いままでの活動や、これからのメディアコムへの期待などを話した。伊藤公平慶應義塾長も祝辞を述べ、「これまでの発展を支えられた関係者皆様の全員の努力に感謝し、100周年に向かうメディアコムの次の25年に大きく期待します」とコメントした。祝辞の後はゼミナール委員会による動画作品が上映され、研究所のOB・OGインタビューなどを通じてメディアコム75周年の歩みを振り返った。
記念座談会では、「ソーシャルメディア時代のジャーナリスト教育」をテーマに、メディアコムのOG・OBを中心とした登壇者が議論を交わした。登壇者は〈敬称略〉大石裕(慶大名誉教授)、中島みゆき(毎日新聞記者)、能條桃子(NO YOUTH NO JAPAN代表理事)、籏智広太(BuzzFeed Japan記者)、三浦英之(朝日新聞記者・ルポライター)。司会はメディアコムの津田正太郎教授が務めた。座談会は登壇者それぞれの経歴、自己紹介からスタートし、その後インターネット上でのマスメディア批判と向き合う姿勢や、ソーシャルメディア上の情報発信等について話した。最後に各登壇者が大学生へ向けたメッセージを送り、中島氏は「責任のある発信主体としての力を身につけてほしい」語った。
式典前には、朝日新聞記者でありルポライターの三浦英之氏による特別ゼミが行われ、三浦氏が現役メディアコム研究生からの多くの質問に答えた。また、記念式典・座談会終了後には、メディアコム関係者で組織された綱町三田会の臨時総会が開かれた。式典来場者にはメディアコムの75周年を振り返る「メディア・コミュニケーション研究所七十五年史」に加え、75周年記念バッグが配布された。式典・座談会はオンラインでも配信された。
【座談会の詳細は後日公開を予定】
(乙幡丈翔)