第85回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会が、1月1日から11日にかけて代々木第二体育館で開催された。高校、大学、日本バスケットボールリーグ(JBL)などの上位チームが総集結するこの大会。慶大は2回戦で社会人チームのタツタ電機に大勝したものの、3回戦でJBLの三菱電機に敗退。慶大が目標としていたJBL撃破の夢は果たせなかった。 (井熊里木・内田遼介・劉広耀)
JBL撃破ならず
2回戦、持ち味出し社会人下す
終始試合のペースを握った慶大。タツタ電線との初戦を危なげない展開で制した。
序盤から慶大は得意のトランジションを展開し、試合の主導権を握った。田上(環4)や二ノ宮(環3)のシュートで次々と得点を重ねて25―11で第1Qを終了。
第2Qは5連続得点や堅いディフェンスでリードをさらに広げることに成功。55―32のリードで前半を折り返す。
後半に入っても酒井(環3)が連続得点を挙げるなど勢いは止まらない。終盤で相手の反撃に遭ったものの、オールコートディフェンスで相手の反撃を防ぎ、社会人チーム相手に大勝。3回戦へ進んだ。
試合後、佐々木ヘッドコーチ(HC)は「切り替えを速くすることを意識し、ディフェンスとリバウンドを頑張るということだったので、できたと思う」と振り返った。
3回戦、インサイドに隙 20点差で敗北
前回大会で大敗していた三菱電機との3回戦。強豪相手に善戦したものの、2年連続で同じ相手に敗戦を喫した。
慶大は試合開始直後、小林(総4)などの得点でリードを奪って、最高のスタートを切る。相手も個人技を生かして1対1で得点を重ねる。第1Qは27―26と慶大のリードで終了。
第2Qに入って、相手は外国人選手を中心にインサイドを攻める。慶大はファウルがかさんで逆転を許し、苦しい展開となった。49―55と慶大のビハインドで前半を折り返す。
第3Qで流れを変えたい慶大。しかし小林が「3Qでやられすぎた」と話すように、相手の内外を使い分けるオフェンスに対処できず、64―92とさらに点差を広げられ、第3Qを終える。
最終ピリオドに突入しても、慶大は相手のインサイドを中心に攻められる。ここで4年生の小林と田上が意地を見せる。小林のスリーポイントや田上の渾身のシュートで点差を縮めたが、結局90―112で敗れた。
試合後、佐々木HCは「3Qで頑張れないのが残念。あそこで頑張れないのはこのチームの課題」と苦言を呈した。
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4年生はこの大会で引退。1年間チームを引っ張った田上と小林の思いやこれからのことについての対談インタービューをウェブページに掲載した。興味のある方はウェブページ(https://www.jukushin.com/)までどうぞ。