アクセンチュア ―ハイパフォーマンスの実現へ―

公共サービス・医療健康本部コンサルタント 熊田 愛さん
公共サービス・医療健康本部コンサルタント 熊田 愛さん

学部時代に国際政治を学んだ後、都市工学を専門とする大学院へ進学。そして外資系コンサルティングファームへ。そんな異色の経歴を持つのが、熊田愛氏だ。現在はアクセンチュア、公共サービス・医療健康本部のコンサルタントとして活躍する。
中央省庁や地方自治体を主なクライアントとし、システムの刷新やITに関しての組織の再構築などを扱っている。
そんな彼女は学生時代、実にさまざまな経験をしたという。慶大法学部政治学科に在籍し、周囲の人が大手企業から内定をもらう中、彼女はSFCの大学院に進むことを決意した。「自分でこの先どうしようかと思ったとき、このまますんなり社会に出て行くイメージが持てなかった。そこでもともと興味のあった都市計画を勉強してみたいと思った」
就職活動の中では多くの人と出会い、とりわけアクセンチュアで働く先輩方の人柄に憧れて、入社に至った。グローバルで大きな仕事ができるという点でも魅力を感じたという。
「入社当時は、いろいろなことを求められるので大変だった」と語るように、若いうちから会社の代表として仕事を任せられるコンサルタントの業務には苦労も多い。3年で一般企業の10年分ともいえるビジネススキルを身につけることが求められるアクセンチュアにおいて、クライアントと自信を持って接することができるようになるまでは、それ相応の努力が必要とされた。
しかしそうした苦労がある分、自らが携わって再構築したシステムが世に送り出されるときの感動は大きかった。失敗が許されない中で、仲間とともに、仕事を成功させたときには自信とやりがいを感じることができたという。また顧客との信頼を築くことができるという点は、コンサルタントならではの魅力だ。多くの人と深い信頼関係を持てるということが、次の仕事へのモチベーションとなっているのかもしれない。
会社の雰囲気についても伺ってみた。「アクセンチュアは言われたことをやるというよりは、自ら提案して仕事を進めていくといった流れがある。人も個性的で、さまざまなバックグラウンドを持っている」。あまり枠にとらわれず、自ら考えるといった姿勢が会社では求められる。
就職氷河期といわれる現代において、具体的に何をすれば良いかで思い悩む学生も多いことだろう。彼女は、まず自分が将来何をしたいか深く考えることが大切だと話す。「自分がどういった観点で仕事を選びたいかを考えた上で、学生時代には、今しかできないことを全うしてほしい」
多くの経験と、それに裏打ちされた知識が、ビジネスの第一線で活躍する彼女をかたちづくっているのだろう。これから就職活動を迎える学生には、大いに参考になるのではないだろうか。
(金武幸宏)

今年は通常の就職活動特集に加え、IT業界で働くの塾員を取り上げる。先輩がどのような学生生活を過ごし、どういうキャリアを歩んでいるのか、是非参考にして欲しい。メディアの次世代ではインターネットを取り上げた。   (IT業界取材班)