西校舎2階528教室にて大きな笑い声が響く。お笑い道場O-keisは慶大唯一のお笑いサークルで、真空ジェシカ川北・ひつじねいり細田・ストレッチーズ・令和ロマンらを輩出した。三田祭ライブは1日3公演を3日間、計9公演開催される。11月22日(月)16時開演『命相撲 Vol.6』の様子をお届けする。
大雨の中、たくさんのお客さんが学生芸人のネタに期待を寄せて集う。開場案内や転換・影ナレーションなど、スタッフも演者もすべてO-keis部員だ。受付で投票用紙を受け取り、席に着く。毎公演のお客さん投票による順位を三田祭終了後に発表する時間は、出演者にとって楽しみのひとつだという。
明転するとMCを務めるとんぼ管理委員会のおふたりが登場。注意事項の案内や香盤の読み上げにも笑いを欠かさない。「モザンレーション」「イモ田ビライザ」「湿気ガンディー」「独立艦」「馬並バトルタイプ」「身元不明」「ジャッカー電撃隊」「おおおかわ」「春天狗」「犬派」「とんぼ管理委員会」「生活の中のキリン」の計12組がノンストップでネタを披露した。学生芸人の発する熱気に教室の空気も右肩上がりで、お客さんは食い入るように見つめる。エンディングはとんぼ管理委員会とイモ田ビライザが担当。次期代表に決定した16期の半谷さんの代表選挙での出来事を語った。舞台袖からも聞こえる笑い声に、来場が慶大関係者だけに制限された第63回三田祭らしいアットホームさを感じながら、漫才・コント・フリップといった多様な『おもしろい』を享受した。
終演後、O-keis現代表15期の髙橋さんに話を聞いた。髙橋さんは『大学生M-1グランプリ2019』王者であり、『M-1グランプリ2021』では2回戦に進出したコンビ・モザンレーションで本公演トップバッターを務め、他組のネタを袖で見守っていた。O-keisの通常ライブは枠が限られているため、出演者はオーディションで決められる。「三田祭ライブは色んなコンビを組んで、出ている側もお祭りみたいな感じです」と話す。普段大会に出場するコンビだけではなく、即席ユニットも見られるのは三田祭だけだ。
サークル活動にあたりO-keisもコロナウィルスの影響を受けた。『Vol.9』と呼ばれる最終日の最終公演は、例年プロのOBも出演し豪華に締めくくっていたものの、今年は叶わない。ネタを披露する出演者と見守るお客さんがともにマスクをしていても、練習機会の確保が難しい中で磨かれたネタは確実にお客さんのもとに笑顔を届けた。
『三田祭ライブ「命相撲」』
日程: 2021年11月20日(土)・22日(月)・23日(火)
時間: 各日12時・14時・16時開演
場所: 慶應義塾大学三田キャンパス西校舎528教室
『O-KE15』
日程: 2021年12月11日(土)12:30開場 13:00開演
場所: 武蔵野芸能劇場 小劇場
料金: 1000円(無料で配信予定あり)
(高橋明日香)