三田キャンパス正門から階段を上り、正面に構える第1校舎2階124号室には、こだわりのコーヒー空間が広がっていた。教室に一歩足を踏み入れると、たくさんのコーヒー器具が目に入る。ドリップ・エスプレッソ・焙煎…コーヒーへの切り口は様々だ。
珈琲倶楽部(KCC)は、慶大初のコーヒーサークルとして2016年12月に創部された。1年生から4年生まで約150名の部員で構成され、ドリップやカッピング、カフェ巡りなどをするサークルだ。「慶應のコーヒーカルチャーを変える」ことを目標とする彼らは、今年の三田祭のために「三田祭ブレンド2021」を作った。
例年の三田祭では、KCCブレンドを部員がドリップして提供する喫茶で、4日間で1000杯以上売れる大盛況だった。4度目の出店となる本年は飲食物提供の規制を受け、家で楽しめる『おうちカフェ by KCC』と題して、通常とは形を変えながらも出店している。
コーヒーの味づくりで関わることができるのは、基本的に抽出方法と「どんな豆を使うか」だ。自分たちでブレンドすれば、店では買えない味ができる。味を調整していく中で、部員同士意見を出し合い、普段コーヒーを飲まない人でもおいしいと思えるコーヒーを追求した。自ら配合を考えた自分たちだけの味は、三田祭の思い出がつまっている。
≪コーヒー豆≫
・三田祭ブレンド2021<light>FRESH
・三田祭ブレンド2021<light>JUICY
・KCCブレンド 50g 500円 / 100g 700円 / 150g 1000円
≪ドリップバッグ≫
・PASSAGE COFFEE ETHIOPIA 250円
・KURASU HOUSE BLEND <Dark roast>250円
・浅煎り・深煎り飲み比べセット(PASSAGE / KURASU)400円
≪お菓子≫
・サブレ カカオアーモンド 250円
・マフィン プレーン 300円
・マフィン バナナとシナモン 300円
・ガトーショコラ 350円
・大きなチョコチップクッキー 300円
*コーヒー豆またはドリップバッグのご注文で50円引き
三田祭ブレンドFRESHはエチオピアWASHED・ホンジュラスのコーヒーを使用し、すっきり飲みやすい味。三田祭ブレンドJUICYはエチオピアNATURAL・ニカラグアのコーヒーを使用し、フルーツ感の強い味わい。例年はコーヒーだけでなく、さまざまなメニューを用意していたが、今年は家で楽しむことに特化しているからこそ、コーヒーをメインで販売することが可能になった。珈琲俱楽部部員が自信をもって提供する三田祭ブレンドは、普段手にする深煎りコーヒーとは違う、浅煎りコーヒーである。「コーヒーは苦い」という概念をつがえし、新たなコーヒーに出会えるだろう。
(高橋明日香)