三田祭初日の11月20日14時、三田キャンパス西校舎522教室にてSTEPS Musical Companyによるミュージカル「信じすぎた男」の幕が上がった。

STEPS Musical Companyは165名のメンバーからなる慶應義塾大学後任のオリジナルミュージカルサークルで、脚本や楽曲をはじめ全て学生自らの手で作り上げる。年2回の本公演のほかにも、数々の講演を行っている。今回の三田祭では1年生、2年生がそれぞれ学年ごとに演目を企画し、同期で力を合わせ1つの舞台にしている。

今回取材した「信じすぎた男」は1年生が企画する演目だ。入場した瞬間から流れる謎めいた雰囲気の音楽が物語の世界にいざなう。感情のこもった演者の歌声や演技からさまざまな曲調の楽曲や照明にいたるまで、どの要素も作りこまれていた。

客席は開演前に既に満席となり、主人公が自らの不運を嘆くコメディ超なシーンでは笑い声が聞こえることもあった。「信じすぎには御用心」というテーマのもとミステリー要素多くが盛り込まれており、予測不能なストーリー展開にひとときも目が離せない。

21日14時と16時、22日12時と14時にもSTEPS Musical Companyの舞台が上演される。今回取材しきれなかった2年生が企画する「COLLATERAL」という演目は、感染症と向き合う人々の物語である。暗く希望の見えない世の中だからこそ、人とのつながりや笑顔でいることの尊さや大切さが感じられるような、今の時代にも通じる心温まる内容が見どころだ。

STEPSが生み出すミュージカル空間に、一度足を運んでみてはいかがだろうか。

(林真帆)