就活の動きが早まり、低学年のうちから不安に思う学生が倍増
コロナ禍以降、内々定の動きが早まっています。例年、3月末段階で平均9.12%だった内定率が、今年2021年3月末段階では20%を超えています。
企業側では全体的に採用活動が円滑に進んでいる一方で、学生の間では、かなり早まる就職活動に対して、何から手をつければいいのかといった不安が高まっています。低学年のうちから就活が意識されており、「就職活動に対する不安が増加」と回答した低学年の学生の割合は、一昨年は15.2%程度だったのが、昨年末では27.7%と倍近くに増えています。
既に行動を起こす学生も
昨年4月のアンケートになりますが、多くの学生がコロナ禍で「時間を持て余すことが増えた(81.9%)」と回答し、増えた時間については62.4%が「資格取得などのスキルアップに繋がることに使いたい」と回答しています。実際に、就職活動の準備の仕方の変化として「資格の取得を目指すようになった」と回答した学生は33.8%にのぼっています。不安に思う学生が増える中、就活を見据えて行動を起こしている学生も増えているようです。
どんな資格を目指したらよいか
就活に向けた取り組みとしては、部活動、インターン、企業研究など様々ですが、上記アンケートの通り資格取得も有力な行動の一つです。
資格にも様々あり、難関国家資格は挑戦意欲をそそりますし、TOIEC、ITパスポートなどはポピュラーですが、企業に就職しビジネスパーソンとしての活躍を目指すのであれば、財務、ファイナンスや金融マーケットについての知識も身につけたいものです。金融機関だけでなく一般企業でも重要性が増してきており、多くの業種で通用する知識だからです。企業は、財務やファイナンスの知識を持ち、市場における自社の評価を理解しながら、会計士などの外部専門家と対等に話ができる人材を必要としています。
CMA(証券アナリスト)資格とは
企業の“未来予想図”を合理的に描き出すスキルを取得
財務・ファイナンスや市場での企業の評価やなどの知識を体系的に学ぶなら、CMA(証券アナリスト)資格をお勧めします。
例えていうならば、簿記は財務諸表を作るための知識。CMAの知識は財務諸表からその企業の実態を読み取るための知識です。その際にCMAは、財務諸表に現れる“過去”の分析に止まらず、数理的スキルも駆使しながら、企業の“未来予想図”を合理的に描き出すための知識の習得も求められており、イノベーションが加速する現在にはピッタリの資格です。
魅力的な仕事に就くためには
CMA資格は、金融業界を目指す人だけの資格ではありません。CMAの中には、大学卒業後就職したIT企業ですぐに経営企画部に配属され、役員をサポートして経営戦略を練るなど中枢で活躍するCMAもいます。
比較的若手でも、こうした責任ある仕事を任せてもらうためには、そうしたポジションに早く就くことですがそのためには、自分が必要な知識を有している人材であることを、会社に認識してもらわねばなりません。
大学生のうちにやるべきこと
できれば就活開始前にCMAの第1次レベルのうち1科目でも受験し、試験にパスすることをお薦めしますが、就活開始後でも、真摯にCMAのテキストに取り組んでいれば企業側に必ず評価されるでしょう。
CMAのテキストは実務経験の豊富な先生が執筆しており、企業研究に役立つ実践的な内容となっています。CM等で目にする身近な企業をどうやって分析していくのか、学習するにつれてその面白さに引き込まれていくはずです。
偏差値が高い大学にいれば、必ず良い会社で責任ある仕事に就けるとは、考えない方がいい。自分のキャリアをどう作っていくかは自らつかみ取っていくものであり、そのために大学生の時から何をするべきかについても、ちょっと考えてみませんか。
▼投資・金融のプロを目指す
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▼CMA資格とは
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