司法試験最年少合格の記録を塾生が新たに塗り替えた。法学部法律学科1年の大槻凜さんが満18歳3か月(受験時)で合格したのだ。司法試験を受験するには、予備試験に合格するか法科大学院を修了する必要がある。予備試験は、最終合格率が4%ほどであり、狭き門だ。しかし、大槻さんはその試験を高校3年時に合格し、今年5月に行われた司法試験にも大学1年生で合格した。今回は、大槻さんに高校・大学の勉強との両立方法や大学でやりたいこと、さらには日常までを聞いた。
―司法試験と高校の勉強の両立はどのように行っていましたか?
司法試験の勉強を始めたのは高校2年生の時で、高校3年生までの2年間が主な勉強期間になり、その間は高校生活と両立していました。高校との両立では、まず大前提として高校の勉強をメインとしていて、迷った際にはまずは高校を優先させました。高校では部活との両立は難しいと判断し、生徒会には入っていたものの、あまり活動せず、司法試験の勉強をしていました。司法試験の勉強は1コマ3時間の授業が週3回あり、授業と同じくらいの時間を復習するため、週18時間を目安に勉強していました。勉強は帰宅後に基本やっていましたが、急な課題が入るなど思った通りにいかないこともあります。そういった場合は、土日に一日中やることもあったので、勉強時間はバラバラでした。
―予備試験直前はどのようにしていましたか?
口述試験の直前に期末試験があり、期末試験の勉強はあまりすることができませんでした。しかし、高校2年生までに成績をきちんと取っていたため、法学部進学に対する心配は少なかったです。そのため、司法試験に専念するという決断をし、司法試験の勉強をひたすらしていました。
―司法試験で苦労したことは何ですか?
たくさんありますが、とにかく言葉が難しかったです。明治時代に入ってきたドイツ語の翻訳や簡単なことを小難しくいうことがありました。最高裁の判例を勉強することが多くあるのですが、とにかく文章が長いです。一文が10行に渡ることもあり、理解するのに苦労しました。ただし、数学や科学と違い、法律は人が作ったもので、それを解釈するだけです。そのため、とにかくコツコツと取り組むことで困難を乗り越えられます。時には投げ出したくなる時もありますが、投げ出したら終わりなので、少しでも続けていくことが大事だと思います。
―勉強する上で、ルーティンはどのように組んでいましたか?
僕は、あまりルーティンは組まなかったです。大まかな計画は立てていましたが、細かいところまでは詰めませんでした。きっちりとやってしまうと、目標を達成できなった際にショックを受けてしまうので、大まかにやって崩れてもいいようにしていました。
―大学で司法試験の勉強をする際の勉強はどのようにするのがよいでしょう?
大学で司法試験だけの勉強をするのは疲れてしまうと思います。特に今はオンデマンド講義が大学では多く、司法試験の勉強と両立しようとすると一人でずっと部屋や図書館で勉強することになります。適度にほかのことを行い、根を詰めすぎないのがいいのではないでしょうか。ペースを決めて、無理をせずバランスを取りながら進めていくのが大事です。
―大学でやってみたいことはありますか?
まだ具体的には決めていませんが、いろいろな選択肢があると思います。具体的には、公認会計士の取得や弁護士事務所へのインターン、留学、アルバイトなどがあります。時間はあるので、ゆっくりと決めたいと思っています。だだ、アルバイトをしたことがないので、普通のアルバイトをした方がいいと思っています。このままでは社会のことを知らないまま法律家になってしまうため、法律とは全く違うバイトを社会経験としてやってみたいです。また、ゴルフが気になっています。父親がゴルフをやっており、よく誘われるため、一緒にやってみたいと思うからです。
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