1月23日に慶應Hult Prize主催の社会起業ビジネスコンテストが行われる。コンテストの主眼は何か、またどのような学生に参加してほしいか、慶應Hult Prizeで代表を務める平野愛美さん(経・3)に大会・団体運営へかける思いを聞いた。
慶應Hult Prizeとは
Hult Prizeは世界規模のビジネスコンテストや、著名人や有識者によるトークイベント等を主催している。
コンテストやイベントの開催を通じ、「若者世代が自分の可能性を見つめ直し、社会を変えるリーダーとして活躍するきっかけを作りたい」という思いがプロジェクトに込められているという。
また、近年関心が集まるSDGSをテーマとしたビジネスコンテストであることや、参加者の社会起業家の方々との接点もあることから非常に学びの多いコンテストとなっている。
平野さんの活動にかける思い
「大学では学生間で社会問題について話すきっかけがない」ということが大学入学時に問題意識としてあった平野さん。
今年度の団体代表を務める彼女は、「参加者を募集するプロセスを通し、社会問題について周りの人と話し合うきっかけを作ることが出来たら」と開催に当たっての胸の内を話してくれた。
また彼女は、アイディアを持つどんな人をもサポートしたいという夢を持っている。「やりたいことがある人がそれを実現できる環境を作りたい」。その思いは今回のコンテスト運営を大きく突き動かしている。
昨今のSDGSへの注目の高まりに関して、次のように平野さんは語る。
「近年カフェでのフードロスへの取り組みなど、SDGSへの関心が集まっていますが、サプライチェーンの末端にいる消費者にはその取り組みが見えにくいのが現状です。そういった取り組みが可視化されることで、より多くの消費者にSDGSを知ってほしいと思います」
1月から開催されるHult Prizeコンテストには、平野さんや運営メンバーのこうした熱い思いが詰まっている。
コンテストの審査内容
2021年度1月中旬に行われる審査は、慶應義塾内の学生とのコンペティション形式であり、本コンテストの第一審査にあたる。
6分間のプレゼンテーションと4分間の質疑応答により審査される。優勝チームは他大学と行う大会への出場権利を得る。最終選考まで勝ち残れば海外チームとの合同プロジェクトも予定されているという。
詳細は慶應Hult Prizeのホームページから確認することができる。
塾生へのメッセージ
最後に、どのような学生に参加してほしいか聞くと、次のように平野さんは話す。
「ビジネスに関する知識の有無は問いません。ビジネスに興味関心がある人、既存の型にとらわれず考えることが好きな人、新しい挑戦をしたい人、大歓迎です。チャンスがあったら是非飛び込んでみてほしいと思います」
持続可能な社会実現の第一歩として
2021年度の開催テーマは”Food for Good”である。これには「食」を単純に生活必需品として捉えるのではなく、人類の繁栄・成長の推進力へ変える挑戦をしてほしい、という意味が込められている。
コロナ禍で激動の1年だった2020年。先を見据えて、私たちには持続可能な社会行動を追求する姿勢が求められている。その第一歩として本コンテストに応募してみてはいかがだろうか。
(南部亜紀)