特定非営利活動法人システム・バイオロジー研究機構、独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構、慶大、独立行政法人理化学研究所、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所などの研究者は、国内外のおよそ30の研究機関とともに、生物学的ネットワークのグラフィカルな表現言語の国際標準を開発した。 この標準は、システム生物学グラフィカル表記(SBGN)と呼ばれ、電子工学における回路図に相当。研究者同士が複雑な情報の表現やコミュニケーションをより迅速かつ正確に行うことを可能にする。
生物学の分野では、分子間や遺伝子間の相互作用をグラフィカルに記述する標準はこれまで存在しなかった。2005年、特定非営利活動法人システム・バイオロジー研究機構の北野宏明博士の提唱により、分子生物学並びにシステム生物学の知識の表現手法としての新たなグラフィカル記述標準の開発を目指したSBGNプロジェクトが開始され、今回の開発に至った。
SBGNが幅広くさまざまな生物学的ネットワークモデルに採用されることで、知識の集積と交換が促進され、生物学分野だけでなく、医学や創薬研究分野への研究応用が期待される。