「日本一熱い男」として、テレビ・CMなどで活躍する松岡修造さん。入試本番を直前に控える受験生に向けて、熱いメッセージをもらった。
この一球は絶対無二の一球なり
僕の人生を振り返ると、1995年のウィンブルドンは僕にとって一生に一度のチャンスであった。これを逃したら、ベスト8には二度と進めないと思っていた。だからこそ、勝てるか不安で自分に対してネガティブにもなった。
この時、弱気になりそうだった自分を支えてくれたのは、福田雅之助先生の「この一球は絶対無二の一球なり」という言葉。勝負に勝てるかどうかという未来を考えてしまうと、どうしても不安になってしまう。答えがないものを考えて悲観的になるのではなく、「今ここ」に精神を集中させることが大事だ。
この時、弱気になりそうだった自分を支えてくれたのは、福田雅之助先生の「この一球は絶対無二の一球なり」という言葉。勝負に勝てるかどうかという未来を考えてしまうと、どうしても不安になってしまう。答えがないものを考えて悲観的になるのではなく、「今ここ」に精神を集中させることが大事だ。
チャンスをピンチに変えるな
自分の新しい道を切り開ける大きなチャンスは人生でそう来るものではないが、大学受験はそのうちの一つであろう。けれども、せっかくのチャンスを不安や緊張、プレッシャーで自らピンチにしてしまう人が多い。
そこで、ネガティブなことは一切考えず、チャンスを確実にチャンスとして考えよう。そうすれば、自分の力を存分に発揮できるようになる。
不安になるのは良いことだ
不安になるというのは、それだけ目の前の勝負に真剣であるということ。自分の課題が分かっているからこそ不安になるのであり、それはいずれポジティブな考えにつながっていく。弱さと強さは表裏一体。自分の不安な思いを力に変えていこう。
しかし、結果が出る前に自分を過小評価して諦めてはダメ。自分を疑うことは自然な行為だけど、諦めることは自分を捨てる行為だから。何よりも自分を信じることが大事。
挫折を愛する
挫折を経験したことがない人はいない。だが、挫折に決まった乗り越え方は存在しない。乗り越えられたら、それは挫折とはいわないからだ。
挫折の良さは、自分なりに困難への考え方を見つけ出し、これからの自分の人生のヒントにできること。自分自身でそれを見つけ出したという事実は、その先大きな自信になるだろう。挫折は人を強くし、成長させてくれるものなのだ。
自分の力を最大限出し切ろう
自分の力を最大限出し切る。これが本番に強いということだ。しかし、入試本番は緊張し不安になって当然である。これは仕方のないこと。
そこで、「自分マインド」を持ってみよう。これは、試験中に自分を客観的に見つめ自分自身をコーチングすること。そうすれば、不安は薄れ、目の前の勝負を楽しめるはずだ。
(聞き手 浅川力哉)