株式会社ジンズホールディングスは2019年8月7日、近視進行の抑制に効果が期待される光「バイオレットライト」について、慶大の坪田一男教授が代表を務める慶大医学部発ベンチャー「株式会社坪田ラボ」と共同プロジェクトを開始することを発表した。
本プロジェクトは、2020年以降に治験を実施した後、世界初となるバイオレットライトを使った「近視進行抑制メガネ型医療機器」の製造販売承認取得を目指す方針だ。
屋外には存在するが室内には存在しない光「バイオレットライト」。これを目もとに点灯するメガネを開発し、従来の「視力補正」というメガネの役割を「近視の進行そのものを抑制するソリューション」へと拡大させる。この研究が「近視進行抑制メガネ」の開発だ。
小・中学生の近視は増加傾向である。坪田ラボは、都内小学生の76・5%、中学生の94・9%が近視であるとの調査結果を発表。その最大の要因として「子どもが外で活動する時間が減っている」ことを挙げた。その結果、バイオレットライトに触れる時間が少なくなっていると指摘する。
「今のままでいくと、2050年には日本人の95%、そして世界の50億人が近視になる試算です」と坪田教授は話す。その上で、「近視進行抑制メガネ」を1日3時間ほどかけると、近視の割合が昭和20年代までの20-30%までの水準に戻せると予想している。