2019年7月31日に行われた2019年7月期全塾協議会定例会にて、3代目塾生代表に就任した前田稔氏(商4)。今回、新塾生代表である前田氏に塾生代表としての目標及び就任後約1カ月の活動について取材した。
「半年という短い任期の中で成果を出すのは難しいが、記録と記憶に残る代表にしたい」と前田氏は語る。記録とは公約にも掲げた全塾協議会の規約改正だ。過去の塾生代表選挙の投票率は、2019年1月に行われた選挙で7.9%と不成立に終わり、その結果行われた直近の再選挙で16.02%と低迷している。
このような状況が続いているため、前任の南昇吾氏(法4)は任期を半年延長し、また塾生代表とともに塾生自治の中心を担う全塾協議会の構成員も再選挙への対応を余儀なくされるなど、負担が非常に重くなっている現状がある。また、選挙が不成立となる可能性をくみ動かなければならない。このことを踏まえ、「後輩が運営する上でしんどくない組織にしたい」と公約に打ち出した。
この公約は8月の臨時会では否決という結果に終わったが、12月に行われる選挙が不成立となった場合、再び議会に提出される予定だという。
一方、記憶に残る塾生代表となるための鍵として、塾生への広報活動を挙げた。公約にも掲げていた「不祥事から学生を守る党」として、塾生が不祥事を起こした際に、塾生代表自ら献血に赴き、慶應義塾のイメージ悪化を防ぐというものだ。「不祥事を起こした学生とどうして一緒にされないとならないのかという塾生の不満をくみ上げたい」と語る。実際に就任当日の7月31日には400mlの献血をを行った旨を本人のツイッター(@NIURADAICHI)上で発信した。
広報活動として他にも六慶祭(七夕祭、矢上祭、秋祭、芝共薬祭、四谷祭、三田祭)に赴き各キャンパスの学生との直接交流を目指すという。
就任後の活動の感想について、「日に日に各大学の自治や各国の政治に詳しくなった」と語る。塾生代表は現行の規則では全塾協議会の議決権と承認権を持っているため、政治および制度への勉強は欠かせないという。また、「前代表と同学年という珍しい代として頑張っていきたい」と述べる通り、同学年の南前代表とも積極的にコミュニーケーションをとり、様々なアドバイスを受け塾生代表としての活動に生かしているという。
私たち塾生全員は全塾協議会へ自治会費を納入しており、塾生皆が当事者である。当事者意識を持ち、これからの塾生代表の手腕に注目していかなかければならない。
(佐々木遥平)