6月9日、矢上キャンパス創想館でGoogle社副社長のブラッドリー・ホロウィッツ氏が講演を行った。
講演は「seemless web」、「googleの考えるクラウドコンピューティングの世界―そのテクノロジーは社会や人々の生活にどんな影響をもたらすのか―」というテーマで進められた。ホロウィッツ氏は講演の冒頭で「写真を撮ってもいいですか」と自前のカメラで壇上から聴講者を撮影し、参加者の笑いを誘った。
講演はスライドによる説明やイラストを提示しつつ行われ、ホロウィッツ氏はGoogle社の検索エンジンの開発の経緯、そしてその発展に関して語った。また、様々なアプリケーションを集合させたソフトである「video chat in Gmail」などを例に挙げつつ、Google社のネットワーク全体に関する大きな変革へ取り組みについても述べた。そして、講演のテーマでもある社会におけるGoogle社やネットワークについての将来への展望を示した。
講演会終盤に行われた質疑応答では、時間内に収まらないほどの多くの学生が質問をしようと意欲的に手を挙げた。ホロウィッツ氏は、機械による自動翻訳に関する意見を求められた際「重要なことは、それぞれの言葉のイメージを取り込むこと」だと答えたほか、「好きなpresidentは誰ですか」などという質問にも冗談を交えつつ笑顔で答えた。ホロウィッツ氏は学生から寄せられる質問全てに丁寧にこたえ、講演は終始穏やかな雰囲気のもとで進行した。
講演は全て翻訳無しの英語で行われたにもかかわらず、たくさんの学生や教職員が集まり、会場は満席、立ち見の参加者も多くみられた。参加者は真面目な表情で講演を聴き、適宜メモをとっている人も見受けられた。