作曲家・音楽プロデューサーで、塾員の村井邦彦氏の講演会が、先月16日に三田キャンパス北館ホールで行われた。
「音楽やるなら慶應に行こう!」というテーマで行われた。冒頭では、学生時代加入していた慶大のビッグバンドジャズサークル、ライトミュージック・ソサイェティの思い出話に花を咲かせ、「音楽は慶應の校風の一つ」だと指摘した。
その後、自身がプロデューサーとして携わり、親交の深い細野晴臣や荒井由実(現・松任谷由実)について曲を交えてエピソードなどを紹介した。
村井氏は、荒井由実に影響を与えた音楽の一つに英国のロックバンド、プロコル・ハルムを挙げ、さらに彼らはJ.S.バッハの影響を受けていることを挙げ、「芸術の持つ一つの連続性に興味がある」と語った。
中盤からは、映像やピアニストの戸室玄氏の生演奏を交えながら、音楽の歴史を振り返った。その中で仏国の作曲家ピエール・ブーレーズの曲と、歌舞伎「俊寛」の類似性を指摘するなど、独自の見解を示した。
最後に「やっぱり音楽をやるなら慶應に来て良かったです」という言葉で締められ、会場内は笑いに包まれた。