デザイナーのティム・ブラウン氏に対する名誉博士称号授与式が、先月1日、慶大三田キャンパスの三田演説館にて行われた。
ブラウン氏は、2000年よりIDEO社のCEOを務める。同社は、米国カリフォルニア州を本拠地とするデザイン戦略コンサルティング会社で、教育、医療、保険、通信など分野を問わず「デザイン思考」を基盤として社会のイノベーションに貢献している。代表的な例としては、アップル社の最初のマウスなどがある。
現在、慶大とIDEO社は、協力関係を取り結んでおり、デザイン思考に関するワークショップの開催、グローバルイノベーションデザインプログラムの運営などが行われている。
ブラウン氏の実績は、慶大の認知度の向上にも貢献しているとして、名誉博士称号が授与されるに至った。
式では、長谷山彰塾長による授与および賛辞が述べられた。その後、慶大大学院メディアデザイン研究科委員長の稲蔭正彦氏が推薦文を朗読し、ブラウン氏の功績を称えた。
最後にブラウン氏本人が登壇しコメントし「これからの時代においては、デザイン思考を持った影響力のあるリーダーが求められている。新たな文化を切り開いていくには創造力が鍵を握っている」と述べた。