慶大ソッカー部は第92回関東大学サッカーリーグ戦2部リーグを、総合7位という順位で終え、2部残留という悔しい結果に終わった。7勝6敗9分けで勝ち点30、総得点33、総失点27。得失点差は6で、こちらはリーグ4位の結果である。得失点差順位に対して、勝ち点で上位に食い込むことができなかったのは、引き分け試合の多さゆえだ。勝ち点3を獲得することの難しさとその重要性を痛感するシーズンだった。
第20節 拓大戦 ○1-0
前節で格上の日体大を相手に大量得点を挙げ、良い流れで臨んだ今節。しかし、前半から相手にボールを支配され、我慢の時間が続く。
後半、何度かチャンスが訪れるも得点には至らない。耐える時間が続く中、GK上田(総3)によるセーブなどでピンチを凌ぐ場面も見られた。均衡が破られたのは、アディショナルタイム突入直後だった。92分にDF佐藤(政3)からのクロスにFWピーダーセン(経3)が合わせ、待望の得点を挙げた。
今季は試合終了間際に失点を許す場面が多く見られたが、その悔いを晴らすような逆転劇を見せ、連戦で勝ち点3を獲得した。
第21節 立大戦 △0-0
慶大は立ち上がりからボールを優位に回し、ゲームを支配した。23分、FKからMF八田(総3)がシュートを放つが、惜しくもオフサイドの判定。その後も慶大が主導権を握り続けるが、相手を崩すことができずドローで前半を折り返す。
後半も慶大は多彩な攻撃を仕掛け、相手ゴールへと迫る。62分には、右サイドからのクロスをMF橋本(総1)がうまく抑えてボレーシュートを放つも、バーに阻まれてゴールとはならない。ゲーム終盤はパスミスが目立ち、相手に押される展開となるが、なんとか耐え凌ぎ試合終了。慶大は多くのチャンスを演出するも、ゴール前での精彩を欠き、0―0のスコアレスドローとなった。
最終節 神大戦 △2-2
最終節とあって、選手らは4年生の集大成ともいえる最後の対戦に気合いが入る。一方の神奈川大も2部残留がかかっており、両者ともに負けられない戦いとなった。
試合開始早々に、慶大にチャンスが訪れる。7分、DF佐藤からのクロスをFWピーダーセンがヘディングで押し込み、先制点を獲得。しかし、30分に同点を許し、1―1で前半を折り返す。
後半、悪い流れを断ち切りたい慶大だったが、49分に早速失点し逆転を許す。その後、チャンスはあるものの、なかなか得点に結びつかない場面が続いた。このまま試合終了かと思われたが、89分、途中出場のFW小谷(環4)が相手ディフェンスに囲まれながらもこぼれ球を押し込み同点。土壇場で値千金のゴールが飛び出し、2―2の引き分けで試合を終えた。
勝利は得られなかったものの、4年生の活躍により勝ち点を得ることができた慶大は、笑顔で関東大学リーグ戦を締めくくった。
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主将であり、攻撃でも主軸を担っていた松木(総4)を欠きながらも、粘り強いサッカーで耐え凌ぎ、チャンスを得点に繋ぐことができた。2部残留にとどまった今季を残りの選手たちがどのように振り返り、生かすのか。最終節の終わりを告げるホイッスルは、来シーズンの幕開けの合図でもある。
(仮屋利彩)