東京六大学野球春季リーグは5月31日をもって全日程を終了し、法大の6季ぶり43回目の優勝で幕を閉じた。慶大は第6週の法大第2戦に敗れ優勝の可能性が完全消滅すると、最終週早大第1戦にも敗れ4位が確定した。秋シーズンの活躍に期待したい。

慶法第1戦 中林好投も 1点届かず

慶大は先発中林がランナーこそ出すものの粘りのピッチングを見せ、法大打線相手に9回を3点に抑える。しかし、打線が法大先発二神に対し8安打浴びせながら崩しきれなかった。
1点差に追い上げた9回、1死3塁の好機をつかむも、後続の代打陣が打ち取られ得点に届かず、大事な初戦を落とす結果となった。

H 1 0 0 0 0 1 0 1 0 3
K 0 0 0 0 0 1 0 1 0 2
【勝】二神     【負】中林

慶法第2戦 打線が沈黙 法大に力負け

慶大は2回、青山の適時打で先制するも4回に松本雅の適時打で同点とされる。その後、両チームなかなか勝ち越し点が奪えない状況が続く。そして8回、ついに先発小室が力尽き、無死満塁からの適時打で勝ち越し点を奪われ、二戦連続で競り負けた。
慶大打線は法大の三上、三嶋両投手相手に計5安打しか放てず。またしても打線が沈黙し、貧弱な打線が浮き彫りとなった。
この敗戦により勝ち点を逃した慶大は9季ぶりの優勝の可能性が完全に消滅した。

K 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
H 0 0 0 1 0 0 0 2 × 3
【勝】三嶋 【負】小室

慶早第1戦 守備に乱れ 4位確定

3位になるためには連勝が条件となった早大戦。しかし、守備のミスから自滅。初戦を落とし、慶大の春季4位が確定した。

4回に2点を先制された慶大は続く5回、無死1塁から連続でバント処理に失敗(記録は内野安打と野選)。悪い流れで満塁とすると、犠飛などで3点を失う。序盤から早大先発の斎藤を苦しめた打撃陣も好機にあと一本が出ず、7回1死満塁から渕上の犠飛で1点を返すに止まり、早大に傾いた流れを取り戻すことはできなかった。

相場監督は「斎藤のコントロールはばらついていたが上手くかわされた。2、3点差なら違っていたかもしれない。5回のミスが大きかった」と中林が好投していただけに、失点に結びついた守備の乱れを悔やんだ。

W 0 0 0 2 3 0 0 0 0 5
K 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
【勝】斎藤 【負】中林

慶早第2戦 7季ぶり連敗 1点差及ばず

本塁打を浴び、呆然と立ちすくむ小室

慶大は先発の小室が4回途中5失点で降板。救援した田中宏が8回まで1失点と好投し、打線も1点差まで追い上げたがあと一歩及ばず05年秋季以来、7季ぶりに早大に連敗を喫した。

前日に続き守備の綻びが失点に結びついた。逆転した直後の3回裏、2死1塁から内野ゴロを梶本が1塁に悪送球し1、3塁とすると続く宇高に2点適時打を浴び、逆転を許した。

記録では失策は一つだったがこの試合も内野守備でミスが目立ち、投手陣を苦しめた。相場監督も「早大戦はミスが多かった」と話し、「攻守ともにもう一歩のところで相手に追いつかないシーズンだった」と振り返る。

秋季巻き返すためには接戦での勝負強さがポイントとなる。この屈辱を糧に今後の活躍に期待したい。

K 0 0 2 0 1 0 2 0 0 5
W 0 1 2 2 1 0 0 0 × 6
【勝】福井 【負】小室