▼決勝・慶應義塾 7–5 桐光学園
第100回全国高等学校野球選手権記念北神奈川大会は30日、横浜スタジアム(横浜市中区)で決勝が行われた。慶應義塾高(塾高)は桐光学園を7–5で下し、全国ベスト8入りを果たした2008年以来10年ぶり18回目となる夏の甲子園大会出場を決めた。
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10年前の主将のアドバイス糧に、キャプテンシー発揮 主将・下山悠介(3年)
昨年の夏は同じ相手に涙を飲んだが、今年は違った。
一回表、二死走者なしの場面で打席に入ったのは主将の下山(3年)。「初回が三者凡退に終わってしまうと、相手に勢いを与えてしまう」。この打席、右翼フェンス直撃の二塁打を放ち、根岸(3年)のタイムリーで先制のホームを踏んだ。「ツーアウトから一人でも塁に出るということをチームで言ってきた」と振り返る。
昨年の県大会準々決勝では、同じ桐光学園を相手にベスト8で敗退。下山はその試合最後の打者だった。そして1年後、リベンジを誓い臨んだ今日の試合。森林監督は、「主将として桐光を倒して優勝できたことは感慨深いものがあるのでは」と語る。
昨夏は1年時からの膝のけがから明けたばかりで、実力を出せず5打数0安打と悔し涙に終わった。それからチームの主将となり、攻守ともにチームを引っ張った。初戦の日大高戦では本塁打を放つなど、バッティングの調子も上がった。
「春季県大会が終わってからはだんだん打てるようになってきて、今夏は自信をもって打席に入ることができた」
その春の大会でも桐光学園を前に敗退。その後、10年前に塾高が夏の甲子園に出場した時の主将・山崎錬さんと話す機会を得た。「ミーティングを大切にした」というアドバイスを受け、部員一人一人に自分の思いを話してもらうミーティングを開催。全員がお互いを理解し合い、一致団結して今夏は甲子園をめざした。
「ベンチに入れなかった選手も献身的にサポートをしてくれて、チームとして戦うことができた」
主将としてチームの気持ちをまとめあげ、見事甲子園への切符を手にした。「激戦区の神奈川で勝ち抜いたことは自信になる。選抜のリベンジをするという強い気持ちで甲子園に行く」と誓った。
(曽根智貴)
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