第100回全国高等学校野球選手権記念南・北神奈川大会は8日、横浜スタジアム(横浜市中区)で開会式が行われた。節目の100回大会となる今夏は186校(南92校、北94校)が参加し、南北各1校が甲子園への切符を手に入れる。慶應義塾高(塾高)は北神奈川大会を戦い、全国ベスト8入りを果たした2008年以来18回目となる夏の甲子園大会出場を目指す。

開会式の選手宣誓は上溝南の萩原誠人主将(3年)が務め、「高校野球はいつの時代も多くの感動を与えてくれた。その素晴らしさを全力で表現する」と大観衆を前に力強く宣言した。

大役を務め上げた上溝南の萩原誠人主将

また、開会式に続いて行われた金井—逗子の開幕戦前には、東海大相模OBの原辰徳さん(59)=前巨人監督=と日大藤沢OBの山本昌さん(52)=元中日=が始球式に登場。山本さんがストライクゾーンに投じた一球を打席の原さんが振り抜くと、ボールはバックネットの方向へ。

始球式を終え、山本さんは「投げると同時に球場のサイレンが鳴るのを聞き、体がゾクッとした。高校生だった頃の気持ちの高ぶりを思い出した」としみじみ。高校の3年間全てで夏の甲子園大会に出場した経験を持つ原さんは「(山本さんの球は)現役選手と変わらないスピン量だった。それをバットに当てた自分はやっぱり天才なのかな」と笑いを誘った。

それぞれ母校のユニフォームを身にまとって登場した(左から)原辰徳さん、山本昌さん

この日行われた第2試合では日大が大師に勝ち、大会第4日第1試合(横浜スタジアム=13日11時試合開始)での塾高との顔合わせが決まった。塾高は初戦から昨夏4強の強豪と当たることになる。

大会は神奈川県内の11球場で184試合が予定されている。北神奈川大会の決勝は29日に横浜スタジアムで行われる。

(広瀬航太郎)