アメリカンフットボールの関東王者を決める、第7回クラッシュボウルは12月3日、東京・調布市の味の素スタジアムで開催された。秋季リーグ戦のAブロックで優勝し、二年連続でクラッシュボウルに出場した塾アメフト部・ユニコーンズであったが、関東四連覇を目指すBブロック優勝の法大・トマホークスに 13―49で敗戦。関東王者が出場できる甲子園ボウルへの五十六年ぶりの出場はならなかった。
去年も同じ顔合わせであり、この時は3―56という大差で敗れているユニコーンズ。リベンジを果たし、五十六年ぶりの甲子園への切符を掴みたいところだったが、前年度学生王者・トマホークスの壁は厚かった。
1QからトマホークスのQB菅原を起点としたパスづくしの攻撃になす術無く、何度もタッチダウンを許してしまう。ユニコーンズ・沢柳ヘッドコーチが「菅原のパスもそうだが、レシーバーもスピードやキャッチ能力が高い」と舌を巻く程、両チームの差は個人レベルから歴然としていた。そのうえ二年連続で関東リーグのレーティング1位である菅原に「余裕があった」(トマホークス・青木監督)のであれば、手も足も出ない。
レベル差は数字上も歴然で、トマホークスのパス成功率が74%であるのに対し、ユニコーンズは56%。パスによる獲得ヤードも、トマホークスの364に対し、ユニコーンズはその半分にも満たない161だった。
こうなるとユニコーンズはランに頼った攻撃に力をかけたいが、リーグ戦で1120ヤードを走り、関東リーグ史上4人目の『1000ヤードラッシャー』となったRB岩田(総4)が輝いたのは後半から。前半はトマホークスの分厚いディフェンスを前に、足が出なかった。
その一方で、収穫もあった。後半に出場したQB青樹が好プレーを見せ、指揮官の顔をほころばせ、「よくできていた。本人の自信になったはず」とコメント。現1年生の多くは、塾高時代に高校日本一を経験したエリート達。点差も、去年より縮まった。
来季こそ、打倒トマホークスを果たして欲しい。